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在日本朝鮮人空手道協会代表団 第2回平壌国際武道競技大会に出場

「次はアジア大会目指す」 国際レベルを体験 朝鮮代表チームと交流

 8月22〜29日にかけて平壌で行われた第2回平壌国際武道競技大会に在日本朝鮮人空手道協会代表団(康和正団長)が出場した。今回の代表団は一般、朝大、朝高から5人の選手で構成され、選手たちは朝鮮代表チームとして朝鮮の選手と共に空手道競技に出場した。大会を通し在日同胞選手たちは、総合成績で第3位という成績を収め、国際大会で大きな経験を積むことができた。

日本政府の「措置」

チェコの選手たち(写真提供=在日本朝鮮人空手道協会)

 空手道協会では今回の大会に当初、17人の選手派遣を予定していた。候補選手の選考試合となった第1回在日本朝鮮人空手道選手権大会(5月、大阪)で好成績を収めた選手で構成されていたが、7月5日の日本政府の「万景峰92」号の入港禁止措置によって大きな難関が生じた。

 緊迫する情勢下で代表団派遣も心配されたが、協会では航空便による代表団派遣に切り替え大会に臨んだ。

 選手も17人から5人へ縮小されたが、選手たちは在日同胞の代表としての気持ちを胸に大会に臨み、組手と型で銀メダル7個、銅メダル1個という大きな成果を収めた。

総連の名で堂々と

男子75キロ以下級組手で銀メダルを獲得した李昌史選手(写真提供=在日本朝鮮人空手道協会)

 選手は、出発前に横浜で強化合宿を行った。空手道協会・崔哲会長の指導のもと、早朝から基礎体力の強化、基本、組手と稽古に励み、国際レベルに通用する精神力、スピードアップに務めた。

 今大会、空手道競技にはヨーロッパで強豪国として知られるチェコも出場。決勝戦でチェコの選手と対戦した申寿男選手(広島朝高3年)は、試合には敗れたが「国際レベルを体験できて貴重な経験になった」と感想を述べた。また女子組手に出場した崔美湖選手(大阪朝高3年)は7月の修学旅行で祖国を離れる時、「必ず国際武道大会に出場するためまた祖国に来る」と決意した。

 崔選手は高級部3年間、稽古に励み高体連の公式試合でも着実に実績を残し今大会に臨んだ。アジア大会3位に入賞した朝鮮の選手との対戦にも果敢に挑み、朝高生のレベルの高さを見せつけた。

 唯一、前回に続き2度目の参加となった姜知衣選手(朝鮮大学校1年)は、今大会で確かな手ごたえをつかんだという。大会を通してほかの選手たちを見ながら「自分に何が足りないか」とこれからの課題を考えた。「朝鮮代表として国際大会に出場することを目標にこれからもがんばりたい」と決意を新たにした。

 今大会、団長兼監督を務めた康和正・空手道協会副会長(大阪朝高副校長)は、「50カ国の選手たちが参加する国際武道大会に在日同胞の代表として『総連』という名で堂々と参加できたことはとても光栄なことだ。大会を通し選手たちは多くのことを学んだ。これから朝鮮代表として国際大会での活躍を目指す生徒たちの大きな目標になった」と感想を述べた。

アジア大会で表彰台に

女子組手に出場した大阪朝高3年の崔美湖選手(右、撮影=盧琴順記者)

 大会後には朝鮮代表チームとの交流会も行われた。

 国際大会で祖国の国旗をなびかせることを目標に稽古に励む朝鮮代表選手との交流は、次世代を担う朝大、朝高の学生たちに大きな夢を与えることになった。

 在日本朝鮮人空手道協会は発足して今年で5年目を迎える。これまで5回、在日同胞の空手選手が朝鮮代表チームとして国際大会を経験した。

 今回の国際武道大会は、12月にカタール・ドーハで行われるアジア大会の代表選手を選ぶ最終選考試合となった。

 5月に大阪で行われた在日本朝鮮人空手道選手権大会から8月の国際武道大会、そして12月のアジア大会まで道はつながる。

 4年前、南朝鮮の釜山で行われたアジア大会には5人の在日同胞選手が出場し、大きな経験を積んだ。

 最終的なアジア大会代表選手は10月に発表される。朝鮮代表チームとしての誇りを胸に、アジア大会でメダルを獲得し表彰台に立つ日を目標に、在日同胞空手選手の挑戦は続く。(宋修日、在日本朝鮮人空手道協会事務局長)

[朝鮮新報 2006.9.27]