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〈兵庫国体 少年男子ウエイトリフティング〉 北海道朝高・李在Q選手

積極的チャレンジ「悔いなし」 「将来の夢は格闘家」

クリーン&ジャークで132キロを成功させる李選手

 兵庫国体の少年男子ウエイトリフティング競技が10月6〜9日、兵庫県立明石城西高校体育館で行われ、北海道朝高・ウエイトリフティング部の李在Q選手が北海道代表(3人)として出場した。

 出場階級は105キロ級。李選手を含む全11人の選手が試合に臨んだ。3月の全国選抜大会では4位、インターハイでは6位に入賞するもメダルまではあと一歩及ばなかった。「国体優勝」を胸に誓い大会に臨んだ。

 まずはバーベルを一連の動作で頭上に上げるスナッチ競技から。背筋、蹴り上げ、腕の引き上げる力を爆発的に発揮。第1試技の95キロ、2回目の102キロもなんなくクリア。3回目の105キロもうまく成功させた。パワー、テクニック、タイミングはばっちりで、調子の良さをうかがわせた。しかし、ほかの選手らも気迫をみなぎらせた。結果、李選手はスナッチで8位となった。続く、二つの動作でバーベルを頭上に差し上げるクリーン&ジャーク競技。1回目の132キロは成功。続く2回目でどう出るかでメダルに届くか届かないかが大きく左右された。2回目は141キロに設定。李選手の自己最高が140キロのため、賭けに出たのはまちがいなかった。

 「勝負に出るしかなかった」と北海道代表チームのコーチとして参加した金太壌さん(北海道朝高、ウエイトリフティング部コーチ)。上げれば上位入賞に近づく。しかし、李選手は2度失敗。同競技で10位、トータル237キロで総合9位となった。

 「スナッチは全部成功させたし、クリーン&ジャークも積極的にいこうと思って競技に臨めた」と悔いのないすがすがしい表情を見せていた。

「何でも挑戦したい」

 明るい表情の裏には、自身の明確な目標があった。ウエイトリフティングの実力が認められ推薦で日本の大学へ進学、そして今月中に大相撲の九重親方(元横綱、千代の富士)がいる同部屋に体験入門に行く。九重親方に2月に会う機会があり、「一度来い」と呼ばれたためだ。

 そんな李選手の将来夢は「格闘家」になる事だという。「K−1やプライドなんかは欠かさず見ている」というからかなりの格闘技好きだ。初6までは線の細い160センチしかないちびっこサッカー少年。中1からウエイトリフティングを始め今では187センチ、体重104キロまでになった。「大学では105キロ超級だから、あと20、30キロ増やさないとダメなんです」と語る。

 金太壌コーチは、「中1の時に部に来た時は、これからどうなるか分かりもしなかった。それが今ではこんなに成長した。見た目、一番変わったのがこいつですから」と笑う。

 李選手は、「まだまだ先の事はわからない。でも親もウリハッキョの先生も何でも経験しろと応援してくれている。何でも挑戦していきたい」と目を輝かせた。(金明c記者)

[朝鮮新報 2006.10.18]