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U−20女子サッカー世界選手権 初優勝した朝鮮代表 チェ・クァンソク監督に聞く

「勝負への執着心と強いハート」

「この世代を世界水準に育てたい」と話すチェ・クァンソク監督

 既報のように8月17日から9月3日までロシアで開催されたU−20(20歳以下)女子サッカー世界選手権大会で優勝した朝鮮女子代表。監督と選手たちに大会を振り返ってもらい今後の目標について聞いた。

 世界選手権に出場するのは初めてで、選手たちは試合相手の情報も全くない状態で試合に臨んだ。

 やはり一番重要な試合は、グループ予選初戦の対ドイツだった。ドイツは今大会で優勝候補の一つとして数えられた。国内のサッカー関係者たちの間では当初、初参加の朝鮮がベスト8に上がれば大きな成果だという見方が大勢を占めていた。

 そんな中、昔現役でやっていた頃、ヨーロッパの強豪と試合をした経験に基づいて、相手チームの攻撃と守備を突破し得点できる戦術を構想した。徹底したのはプレス、もう一つはスタミナだ。走り負けしないことで相手を圧倒しようと心がけた。

 大会期間中、唯一1失点を許したフランスや強豪ブラジルとの試合も簡単ではなかった。試合のたびに選手に檄を飛ばし、気持ちで負けないようにと言い聞かせた。そして、チームの戦術を徹底させて試合を有利に進めることに意識を集中させた。戦術も去ることながら技術もヨーロッパには決して劣っていなかった。

 実際、決勝までのゴール数は13と攻撃能力の高さを証明してみせた。

 優勝の決定的な要因は精神的な部分にある。勝つという気迫、ハングリー精神がなければならない。場所は慣れない海外で、相手は強豪ばかりとなるといつも以上の実力を出すことが要求される。個々人の勝負への執着心、強いハートが彼女たちを優勝に導いたと思う。今、朝鮮サッカーは復活の兆しが見え始めている。とくに女子サッカーでは、この世代をしっかりと世界水準に育て上げることが大切だ。これから女子W杯王者になれるよう、監督、選手が一丸となって取り組んでいきたい。

今大会で活躍した選手たち

ホン・ミョングム選手

キム・ソンフィ選手

リ・ジンオク選手

キム・チュニ選手

1対1で抜群の能力

 大会では学ぶものがたくさんあった。予選リーグでのドイツ、準々決勝のフランス、準決勝のブラジル、決勝の中国が印象深い。一番し烈な戦いだったからだ。優勝したが、FIFAが高く評価する強豪がどれぐらいの実力にあるのかを確認する機会でもあった。自分たちはそれに負けない力を持っているんだと実感できた。(DF、ホン・ミョングム、主将、※)

今大会5得点

 今大会を通じて、自分たちが培ってきた戦術で試合運びができればどんな相手にも勝てると感じた。ヨーロッパの強豪と選手たちの技術は高いが彼らにも弱点はある。彼らはボールを扱う技術は個々人が高いレベルにあるが、自分たちには「集団力=チーム力」という長所がある。これからさらに技術向上をしていけば世界王者の座は守っていけると信じている。(FW、キム・ソンフィ、※)

攻撃にアクセント

 今大会、受賞したシルバーシューズは決して自分一人のものじゃなかったと思っている。団結された力でなしえたもの。印象に残っている選手はフランスの 9番と18番、ブラジルの9番、10番、ドイツの10番だ。とても力のあるFWだった。また、フランスのゴールキーパーはとても鍛えられた選手で、試合を指揮する役割も十分に果たしていた。ヨーロッパの強豪を相手にしてもその壁を崩していけるFWに成長したい。(DF、リ・ジンオク)

稀代のゲームメーカー

 もっと技術を磨いて自分たちの戦術の形をしっかり作っていくべきだ。そうすれば常勝チームになれるはずだ。支えてくれた祖国の人民とたくさんの声援を送ってくれた在日同胞の期待に応えられるようがんばっていきたい。(MF、キム・チュニ、※)

 ※は大会オールスターに選出された選手(全21人)

【平壌支局】

[朝鮮新報 2006.10.25]