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山で元気!−雲仙国見岳(長崎県、1347m)

噴出するガスにも負けじ

国見岳に登頂した喜びを表す一行(6日)

 明日は少し早いが、今年最後のクラブ登山だ。夜、登山の準備中、とおり雨かと思いきや突然の稲妻、雷、雹。(明日は温泉巡りだろうか?)。一抹の不安と共に布団に入った。

 朝、目を覚ますと、秋空は曇っていたが登山には影響なさそうだった。

 午前7時、仲間が集まり武雄インターから長崎方面へ高速でバスを走らせると、小雨がウインドウガラスにぶつかりはじめる。一度は払った不安を内心心配しながらハンドルをにぎる。

 目的地の雲仙に到着すると、湯の街特有の硫黄の臭いが鼻につき目に沁みる。あまり活気のない街中を通り越してしばらく行くと、仁田峠に着いた。

 登山準備をしながら山を見渡すと、台風の影響か、美しい紅葉は見えず、国見岳はガスに覆われ強い風が吹き荒れていた。

 いよいよ出発、GO!

 ついさっきまで寒かったが、体は徐々に温まり額に汗がにじむ。

 ロープウェイに乗れば3分とかからない道のり。

 ハアハアと息を切らしながら汗を流し、山に登る山男山女たちの頭上をロープウェイが観光客を乗せ悠々と頂上(妙見岳駅)を行ったり来たりする。

 登山をしない人たちは「ばかじゃなかろうか?」と私たちを見下ろしていたかもしれないが、一歩一歩着実に頂上へ近づく。下から吹き上げる冷たい強風に負けじと岩にへばりつき鎖を握る拳に力が入る。仲間たちはお互いに声を掛け合い励ます。

 「着いた」

 みなからは笑顔がこぼれたが、私は目の前の白いガスを噴出する平成新山の今にも爆発しそうな不気味な自然の力にそのまま吸い込まれそうで怖かった。

 下山後は湯の街・雲仙で一休み。

 今は亡き両親に幼き日、手をひかれ「君の名は」で有名な真知子岩に連れてきてもらったことを懐かしく思い出し、岩の前でひとりそっと手を合わせた。

 家路は潮騒にたそがれ、ノリ網を見送りながら有明方面に帰って楽しい一日を終えた。

 あ、そうそう偶然か必然か私のワイフ(妻)の名はマチコといいます。結婚してもうすぐ30年。いつも登山に付き合ってくれてありがとう。これからも公私ともに良きパートナーとして不器用な山男をよろしく。(多久市朝日登山クラブ 沈成達)

 【コースとタイム】多久・武雄インター〜諫早インター〜仁多峠〜国見岳〜多久、往復6時間40分。

[朝鮮新報 2006.11.22]