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U−19アジアユースサッカー優勝 さめやらぬ朝鮮国内の熱気

サッカーのアジアユース選手権で優勝し、凱旋した朝鮮の選手たち(16日) [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 10月29日から今月12日までインドのカルカッタで行われたAFC(アジアサッカー連盟)ユース選手権2006において、朝鮮のU−19(19歳以下)代表が優勝を飾ったニュースは朝鮮国内で広く報道され、新たなサッカーフィーバーを巻き起こしている。

 来年にカナダで開かれるFIFAU−20大会への進出資格を獲得した朝鮮ユース代表チームが12日、決勝で日本を延長PK戦のすえに下し、2度目の優勝を飾ったニュースは、テレビとラジオのみならず国内のコンピュータネットワークを通じて全国を駆け巡った。

 ユース代表が決勝に進出することが決まって以来、平壌市民の期待感は日を追うごとに高まっていた。

 決勝が始まった直後から、体育指導委員会にはゲームの結果を知ろうとする市民の電話がひっきりなしに掛かってきた。その回数は数百件に達したという。同日の国内コンピュータ通信網に上げられたニュースの中で、最もアクセス件数が多かったのが朝鮮チームの優勝を伝える記事だった。13日朝、決勝競技の結果を知らせる記事がネット上にアップされるやいなや、閲覧者数は数分間に数千人を突破した。

 第3回世界青年女子サッカー選手権(9月、ロシア)での優勝の熱気がいまだ冷めやらぬ中、今度は男子ユース代表がアジアの最高峰に立った。職場と学校など至るところでサッカーの話題で持ちきりだった。

 現在、平壌市民の話題は、アジア選手権での優勝から、来年のU−20ワールドカップへと移っている。2008年北京オリンピックに続き、現在のユース世代が国家代表チームの中心選手に成長しているであろう2010年南アフリカワールドカップまでが話題に上っている。

「男子サッカー復活の明るい兆し」 市民の喜びの声

 アジアユース選手権優勝のニュースに、市民も喜びの声を上げている。

 金鍾泰電気機関車工場の労働者であるチュ・ドンファンさんは、「日本に勝ったとは痛快だ」としながら、「高い精神力を持って粘り強く試合を行い、朝鮮の名を再び世界に誇示した選手たちには本当に感心する。われわれ労働者に、体育人らが大きな力を与えてくれた」と述べた。

 逓信省のオク・タルス局長は、「10月には、わが国の科学者と技術者が核実験を成功裏に行ったことで全人民が歓喜に包まれたが、今回はサッカー選手らが喜びを与えてくれた。今年に入ってわが国が収めた成果は実に多い」と話した。

 専門家は代表チームの試合ぶりを高く評価した。体育指導委員会体育科学研究所のリ・ドンギュ研究員は、「監督がゲームの戦術を緻密に立てて、全選手が強い気持ちを持ってがんばった」と指摘する。

 今回の選手権に対するアジアサッカー界の関心と期待は大きかった。今大会の結果が、アジアサッカーの展望を見通すにあたって重要な指標になるからである。専門家らは新世代の選手が多数出場した今大会の成果は、北京オリンピックと南アフリカワールドカップにつながると見ている。

 リ研究員は、「出場した選手らは今大会の経験をうまく生かせば、世界の舞台でさらなる成果を達成できる。それくらいの実力は十分にある」と評価した。

 ユース代表チームの活躍により、国内の若い世代にも朝鮮サッカーの未来に対する楽観があふれている。

 金日成綜合大学生命科学部で学ぶリ・グァンチョンさんは、学内では今回の選手権優勝の話題でもちきりだと話す。ユース代表の活躍は「朝鮮サッカー復活の明るい展望」を示してくれたというのが、学生や教職員の一致した意見だという。

 リさんは、「青年サッカーがアジア最強の地位に登りつめ、世界選手権大会進出権を獲得したということは、近い将来にシニア級においてもアジア最強の地位に上りつめることができ、ワールドカップ本選にも進出できることを示唆してくれる」と、期待を込めて話した。【平壌支局】

[朝鮮新報 2006.11.24]