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90代の反ブッシュデモ

 「王様の耳はロバの耳」という童話がある。理髪師が王様の散髪をしたところ王様の耳はロバの耳だったことがわかったが、これをしゃべると自分の命がない、そこでたしか穴を掘って大声で叫んだという話だったと思うが、6月の毎日新聞の夕刊におもしろい記事が載っていた。

 60代から90代の女性18人を中心とした「グラニーピース・プリゲード(おばあちゃんの平和旅団)」がイラク戦争に反対して、昨年行ったタイムズスクエア米軍募集センター前での抗議行動で、ニューヨーク市警に逮捕された。18人は「何も悪いことはしていない」と主張。司法取引を拒否して今年4月、完全無罪を勝ち取ったというもの。彼女たちは再び、ワシントンに向け平和行進を始めた。歩行補助器具やつえが必要な人もいる。

 「年を取って耳が遠くなれば、補聴器をつけないといけない。ワシントンの男(ブッシュ大統領)がどのくらいの年齢か知らないが、人の言うことが聞こえないのなら、私たちが補聴器になってあげる」。最高齢のマリー・ラニヨンさん(91)は、ワシントン行きの目的をユーモアたっぷりに話したと。最近にない爽快な記事だった。人生経験豊かな女たちの度胸とユーモア、賢さが痛快であった。

 ロバの耳は人間の耳より数段に優れている。その耳を立てると遠くの小さな音も聞き逃さず、いち早く危険を察するという。ワシントンの男の耳がロバの耳だとどんなによかったであろうか。もし、そうなら、このすばらしい女性たちの声が聞こえたであろうに。(高貞子、作家)

[朝鮮新報 2006.8.21]