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〈みんなで子育て オンマ、オリニサークル紹介 B〉 宮城 「ミョンランフェ」

小さな小さなトンポトンネに

肩肘張らず気楽に

同胞たちの支えで運営されている会

 東北朝鮮初中高級学校で教員生活をしている時に結婚、出産した私は、子どもが2歳になるまでは育児に専念したいという希望で退職しました。手探りの育児生活が始まり1年、子どもとの生活は充実しているものの、散歩中に近所の人に会う以外は、めっきり人に会わなくなってしまったという物足りなさも感じていました。

 ほかのオンマたちは子どもたちとどう生活しているんだろう? 定期的にみんなで会えればきっと楽しいだろう! という思いつきで仲のいいオンマと相談し、ピクニックに行ったのがきっかけで、会を月に1回、3年間続けてきました。

 初めの頃は、ハッキョの寮の娯楽室で、私を一番年下に先輩オンマたち4〜5人が集まりお茶会を楽しみ、子どもたちは自由に遊び、昼食はハッキョの食堂でという形で、会を定着させ、そこからメンバーや活動内容を広げていきました。

 その結果、今では先輩オモニたちを講師に招いての朝鮮料理教室、後輩インストラクターによるボクササイズやフラワーアレンジメントなどのほか、メンバーのオンマがオープンしたエステに行ったり、メンバーの出産後にケーキでお祝いをしたりと楽しく続けています。

回を重ねるごとに心が通い合うようになったメンバー

 会の活動のかげには、いつも女性同盟委員長や金剛保険、分会からの差し入れ、ハンメや先輩オモニたちの子守りなど、同胞たちからの温かい支えがあり、本当に感謝しています。そのおかげで、メンバーも12〜14人に増えました。

 今年は新企画として、盛りだくさんの内容をメンバーたちで提案しあい計画を立てました。

 活動内容はメンバーたちの意見を積極的に取りいれ、オンマたちが月に1度の集まりでも楽しんでリフレッシュできるように、肩肘張らず気楽に参加できるものを心がけています。

 メンバーの中には、他県からお嫁に来たオンマ、日本人オンマもたくさんいますが、みんな昔からの知り合いのように親しく、回を重ねるごとに情が深まり、心が通いあう会になってきていると感じています。

ハッキョ拠点に絆を

 私たちが幼かった頃を思い返せば、ウリマルで会話するハルベ、ハンメ、アジョシ(おじさん)、アジメ(おばさん)たちのひざに座り、行事やお祝いごとの場ではオッケチュムやチャンゴの音に触れ、今より経済的に苦しい状況下でもウリハッキョを支え守ろうとしてきた同胞たちのなかで、考えるよりも先に肌で民族を感じ育ってきた人がたくさんいるはずです。でも私たちの子どもたちはというと、残念なことにそういう環境にはありません。

 私たちが子育て≠ニいう形で子どもたちにしてあげられることの一つには、そういう環境を意識的に作ってあげることもあると思います。

 国を挙げて在日朝鮮人社会をつぶそうと躍起になっている今の日本で、子どもたちだけでなく、私たち自身もチョソンサラムとしての自信と誇りを持ち続け、堂々と自分の人生を切り開いていくには、ハッキョ≠拠点に人と人との絆を深め、真のトンポトンネ≠作っていくことがとても大事な土台になると信じています。

 会の結成から4年目を迎える今年、会の名前も新たに「ミョンランフェ」とつけました。会を通じて、明るくやさしい人でありオンマであり続けようという思いを込めました。

 今後さらに、オンマとしての知性を高めながら、この「ミョンランフェ」が小さな小さなトンポトンネになれるよう活動していきたいと思います。(金峯華、責任者)

 「ミョンランフェ」の連絡先は、TEL 022・229・6246(女性同盟宮城県本部)

[朝鮮新報 2007.4.16]