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〈みんなで子育て オンマ、オリニサークル紹介 C〉 東京・大田 「ぴょるむり」

同胞社会の将来を担う原点

お菓子会からスタート

結成5周年記念ピクニック(04年)

 「『ぴょるむり』が結成された当時、哺乳ビンを持っていた娘はもう5年生になりました。その時は『ぴょるむり』という会の名前もなく、集まった5、6人のオンマたちはほぼ初対面。お菓子会からのスタートでした」と、9年前の結成当時、会に参加していたオンマはふり返ります。

 当時、大田地域の結婚して子育てをしている若いオンマたちの中には、同胞社会に不慣れな人がたくさんいました。こうしたオンマたちが互いに交流し、同胞社会の輪に自然に加われるようにするにはどうすればよいのか、とても重要な課題でした。

 こうして、手探りから始まった子育てサークルでしたが、名前はまだありませんでした。ある日、会の名前を決めようとお菓子会に集まったオンマたちが相談した結果、「ぴょるむり」(星の群れ)というかわいい名前が付けられました。

 その後は、人が人を呼び会員も少しずつ増えていき、会の活動も次第に活発になっていきました。活動が活発になるにつれ、年度ごとに役員を決めて企画を立て、手作りで会を運営してきました。

 プール遊びや新年会、忘年会(クリスマス会)、公園遊び、親子体操、新入生祝賀会、勉強会、親子料理会などなど、役員たちのアイデアでやってきたことを数えあげればきりがありません。役員のオンマたちはイベントを企画する際、常に日本社会の中で暮らしながらも「ウリ」の大切さ、温かさを実感できるよう心がけています。

 一方で、イベントが行われるたびにケーキや赤飯、果物などの差し入れをしてくれた女性同盟支部の協力も忘れられません。

 現在、幼稚園や保育園に通っている子どもたちは、「ぴょるむり」に参加することで「ウリ」同胞社会を知り、「ウリ」トンム(友だち)ができ、ウリハッキョ(朝鮮学校)を身近に感じることができていると思います。何よりも自分がチョソンサラム(朝鮮人)という自覚が持てただろうと思います。

全員が製作に参加

会員みんなの「作品」である会報

 「ぴょるむり」では、2000年から年に4回、会報を発行し、昨年には第20号を発行しました。役員によって新聞部を設け、役員会で編集方向を決め記事の執筆はすべての会員に任せるという形をとっています。

 会報には活動報告のほか、今後の活動の予定や出産や入園、入学などのお祝い事、学校行事などさまざまな情報を載せています。すべての会員が携わった、私たちみんなによる「作品」です。

 2年前からは、大田地域青商会と合同でピクニックやボウリング大会を行っています。合同イベントをするようになってからは、お互いの協力体制も強くなり、同胞社会を担っていく同世代としての自覚も高まりました。

 「ぴょるむり」はまだまだ進行形です。会員の面々はどんどん変わっていきます。各家庭の生活状況も変わり、オンマたちの就業率も高くなっています。それでも、一人でも多くのオンマ、オリニたちが参加できるよう配慮しながらイベントを企画していきたいと思います。

 また、総聯の支部が東京朝鮮第6初級学校の隣にあるという好条件を生かし、今後は学校行事ともリンクさせて多くのオンマたちがウリハッキョに足を運ぶ機会を作れればと思っています。ゆくゆくは、それがウリハッキョを中心とした同胞社会の中で生きていくということにつながればさらにいいと思っています。

 前述のオンマは言います。「『ぴょるむり』のような子育てサークルはこれからのウリハッキョ、同胞社会の将来を担う原点だと思います」。【大田分局】

 「ぴょるむり」に関する問い合わせは、女性同盟大田支部(TEL 03・3758・2816)まで。

[朝鮮新報 2007.4.23]