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〈みんなで子育て オンマ、オリニサークル紹介 E〉 静岡 「K−kids」

手をつなぎ歩んでいきたい

キッズエアロビが大人気

ハッキョの生徒たちも参加したクリスマスパーティー

 東西に広い静岡県。同胞が一つの場に集まることは大変です。ましてや、子どもを連れて荷物を持って車で、電車で…。行くだけでもおっくうになってしまいます。

 そんな地方のオンマたちの子育てを支え続けてくれた女性同盟の「子育て広場」は、子育てのアドバイスはもちろん、オンマたちの社交場でした。ユチバン(幼稚班)の閉園により、オンマたちの交流の場が少なくなってしまい、何かコミュニティーの場を、と始まったのがK−kidsの前身であるピョンアリ(ひよこ)教室でした。ハッキョ(学校)の元先生のお手伝いもあって、ウリマルや工作、歌などなかなか好評でした。また、「同世代」「子育て」という共通項を持ち集まったオンマたちはとても楽しそうだったし、とても大切な「時間」であり「空間」でした。

 でも、ピョンアリのメンバーも大きくなり、オモニたちはオモニ会へと、活動が休みがちになりました。

 このままではダメだと女性同盟の力を借りて、数人のオンマとオリニたちで2003年に集まったのがK−kidsの始まりでした。

キッズエアロビは地域では欠かせないものとなっている

 発足当時は、オンマもオリニたちもただ集まっていろんな話をするのが楽しかったのですが、そのうちに集まるメンバーの顔ぶれも同じになり、集まる回数も減っていきました。このままでは始めた意味がなくなってしまうと、キッズエアロビでオンマもオリニも体を動かし親子のコミュニケーションを楽しめるように工夫したのです。楽しむために始めたキッズエアロビですが、そのうちトンポトンネで行われた「ハナ音楽会」でかわいいダンスを披露できるほどのレベルに達しました。

 こうして、みんなが楽しめる会にする努力とともに、同じメンバーだけでなく、それぞれの知り合いに声をかけたり、訪ねていったりしてメンバーを増やすことにも力を入れました。すると、今までは名前は知っていてもあったことのなかったオンマたちや他県から嫁いできたオンマたちとも知り合うことができ、輪がどんどん広がっていったのです。

 メンバーが増えてから開いたクリスマス会には、たくさんのオンマとオリニ、ハッキョ(学校)の生徒たちも多数参加し、とても盛り上がりました。オリニたちは、ハッキョのオッパ(お兄さん)やオンニ(お姉さん)に手伝ってもらいながらクリスマスブーツを作ったり、体を動かして遊んだりしました。最後には自分たちで作ったブーツの中にサンタさんからお菓子を入れてもらい、大満足だったようです。

トンネで注目集める

 その数カ月後には、総聯結成チャリティーフェスタで再びキッズエアロビを披露することになりました。その時は、前回披露した時よりメンバーも増え、振り付けも最初の時より難しくなりました。そこで、オンマたちは振り付けのビデオを自分たちで作り、それを見ながら個人練習をしながら、みんなで集まって振りを合わせていきました。

 当日は、舞台に上がっただけで温かい拍手をもらい、途中でオリニたちが飛び入りで参加するほど大好評でした。とくに、オリニたちを見守るハラボジ(おじいさん)、ハルモニ(おばあさん)たちの優しい目は今でも忘れることができません。

 最近では、ハッキョの協力も得て先生たちに絵本の読み聞かせをしてもらったり、ウリマルを習ったりと会の運営も多様になってきました。

 ハッキョの協力を得ているものの、まだまだK−kidsの会は順調に運営できているとは言えません。K−kidsの会がもっと活発になれば、そこに賛同してくれるオンマたちはいると思うのです。コリアンという絆で結ばれたオリニたちであるK−kids。もっともっとたくさんのオンマ、オリニたちと手をつなぎ歩んでいくことが今の目標です。

 全国のオンマ、オリニたち! 静岡に引越し予定のある方は、どうぞ遠慮なくK−kidsのドアを叩いてね。【安琴姫・責任者】

 K−kidsに関する問い合わせは、総聯静岡県本部(TEL 054・286・6124)まで。

[朝鮮新報 2007.5.7]