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〈みんなで子育て オンマ、オリニサークル紹介 G〉 大阪・東大阪南 「アイアイ」

無理なく楽しくみんなで

トンポの温かい支援

今では地域に欠かせない場となっている

 今年の4月26日で結成から満2年を迎え、3年目に突入した「アイアイ」には、東大阪朝鮮初級学校を中心とした東大阪地域と八尾柏原地域のオリニ、オンマたちが遊びに来てくれます。

 当初、4人のスタッフと女性同盟東大阪南支部の鄭秀姫委員長は、この東大阪地域に在日コリアンのオンマ、オリニたちのための子育てサークルがないことをふまえ、在日のオンマたちが持つ特殊な悩みを分かち合えればとサークルを立ち上げることにしました。サークルを立ち上げるにあたっては、まずスタッフたちがすでに結成されていた中西支部の「チャンミコッ」や生野南支部の「プッコチュクラブ」、その他日本の保育所やサークルも見学して、自分たちの地域ではどのような形でやっていけばいいのかについて意見交換しながら準備に取り組みました。

 準備作業に取り組むかたわら、東大阪市に助成金などの支援をもらおうと連絡しましたが、「そのような窓口はありません」と断られ、サークルを運営していくうえで財政面がとても心配されました。そこでスタッフたちと相談した結果、トンポの家を回りながら、使わなくなったまだきれいなおもちゃやテーブル、いす、テレビなど必要なものをカンパしてもらえないだろうかということで決まり、多くのトンポから協力してもらいました。

 きれいにリフォームされた支部の1階には、若いオンマ、オリニたちのために届けられたたくさんの品々があり、それを見たスタッフたちはトンポの温かい心遣いに感謝しつつ、東大阪地域での子女教育と子育てサークルの存在がいかに重要で、なくてはならないものであるのかを知りあらためて責任を感じました。

 こうしたトンポたちの温かい支援のもとで準備も着々と整い、「アイアイ」のスタッフたちは開設に向けた具体的な準備作業を進めていきました。サークルの運営を毎月第1火曜日と第3土曜日の月2回とし、チラシを作って東大阪初級付属幼稚班や小さい子どもを連れている近所のオンマたちに配りました。「アイアイ」開設日には9人のオンマと7人のオリニが来てくれました。 

さらに幅広い経験を

好評のフラワーアメンジメント

 現在「アイアイ」では、火曜日にはオリニのために指遊びや絵本の読み聞かせなどを、土曜日にはオンマたちのためにトールペイントや毛糸、フラワーアレンジメントなどをやっています。クリスマス会などの行事には、20人のオンマたちと25人のオリニたちも来てくれました。

 「アイアイ」では主に、オリニと触れ合いながらコミュニケーションを取る一方で、大変な子育ての中で日々忙しく過ごしているオンマたちが、サークルに集まることによって楽しみを感じてもらい、お互いの悩みを分かち合いながら地域の人たちとも交流を深めていければというのをモットーにしています。

 スタッフの鄭c子、高己蓮オモニは、「アイアイ」に参加したのをきっかけに、保育サポーターの資格を取得してサークル運営の質を高めるために日々努力しています。

 「アイアイ」が開設して2年。すでに5人のオリニが東大阪初級付属幼稚班に入園しました。幼稚班に初めてオリニを入れるオンマたちは、最初はとても不安だったけど「アイアイ」でたくさんの友だちができ、いろいろと話すうちに不安もなくなったと、「アイアイ」に参加してとてもよかったと喜んでくれています。

 これからも、一人でも多くのオンマ、オリニたちに喜んでもらえるように、無理することなくがんばっていきたいと思います。「アイアイ」では、行事や活動をマンネリ化させないために、東大阪市が催しているイベントにも積極的に参加しています。

 このように、みんながたくさん努力したおかげで、東大阪南支部は今年の4月16日にNPO法人を取得することができました。これからもっとたくさんのことを経験することができるだろうし、いろんな意味で幅が広がったように思います。

 結成から2年を迎えて、スタッフも鄭c子オモニを新たなリーダーに、金京華、禹敏和、金瑞恵オモニたちが「アイアイ」を支えて引っ張ってくれています。

 これからも「アイアイ」は、無理なく楽しくみんなでやっていけるようにするとともに、日本社会でしっかりと民族性を養いながら生きていける頼もしいオリニたちを育てるうえで少しでもお手伝いができればと思っています。【李典叡、相談役】

 「アイアイ」に関する問い合わせは、女性同盟東大阪南支部(TEL 06・6728・9144)まで。

[朝鮮新報 2007.6.4]