来ひんが連帯のあいさつ |
鎌倉孝夫・埼玉大学名誉教授 朝鮮と総連に対する弾圧は日々エスカレートし、常軌を逸したものとなっているが、決して屈することなくたたかっていることに敬意を込めて連帯のあいさつを送る。 本来、RCCの使命は企業再生にある。にもかかわらず、総連に対しては強制差し押さえや競売など、強硬な姿勢に終始している。これは、総連の解体を目論んだ政治的意図を持った策動だと言える。 安倍首相は、総連を犯罪視し「破防法の調査対象」とまで公言している。一国の責任ある立場にある人間が、何の根拠もなしにこのような無責任な暴言を吐くというのはあってはならないことだ。 安倍政権が朝鮮と総連を敵視し弾圧を加えるのは、国内に山積する諸問題から国民の目をそらすとともに、核武装までも含む軍事力を強化し、日本を戦争のできる国にするところにその意図がある。安倍政権は、朝鮮に対して先制攻撃をしかねない危険な政権だ。 しかし、そのような強硬一辺倒の政策では日本が世界の中で孤立するばかりか、米国にも見捨てられる。 イラクやアフガニスタンの現状を見ればわかるように、米国のネオコン政策は状況を泥沼化するだけで、現実的には通用しないことが証明されている。また、6者会談の場でも朝鮮の外交政策が着実に具現され、話し合いによる信頼の構築という流れは変わらない。 日本国内では現在、安倍政権の支持率が特に若者層の中で急激に下がっている。平壌宣言を違反しているのは安倍政権だという人も増えている。 これからも、在日朝鮮人と連帯して安倍首相に引導を渡せるよう力を尽くしていく。 清水潤・日本朝鮮文化交流協会副理事長兼事務局長 今から62年前の1945年8月15日、私は満州のハルビンで敗戦を迎えた。当時、すべての地域がそうだったかはわからないが、ハルビンに限って言うならば日本人を保護したのは良心的な日本人による組織だった。 なぜ私がこの話を冒頭でしたかというと、在日朝鮮人の生活、民族権利を擁護しているのは総連だということを強調したかったからだ。 46年12月、千葉で暮らしている時に在日朝鮮人の親友とめぐり合ったのがきっかけで、総連との交流を深めてきた。そのおかげもあり、81年秋の初訪朝から02年まで、計6回にわたって朝鮮を訪問することができた。 総連はこれまで、平壌学生少年芸術団や万寿台芸術団など数々の朝鮮の芸術団の日本公演を実現し、日朝間の友好親善や文化交流に少なからぬ貢献をしてきた。また両国間に国交がない状況で、総連が大使館としての役割を果たしてきたことは言うまでもないことだ。 日本政府は、道義的にも、歴史的経緯から見ても総連と在日朝鮮人を優遇してしかるべきであるのに、まったく正反対のことをしている。今回の事態も、RCCは企業再生という本来の使命から逸脱し、総連つぶし、対朝鮮制裁の一環として進めているところに問題がある。これでは何らかの政治的意図による弾圧と言われても仕方ない。 歴史的にアジア人べっ視の風潮がある日本では最近、過去の歴史を否定、わい曲するばかりでなく美化までする動きが顕著になりつつある。 在日朝鮮人にとっては、日本で暮らしていくのが以前より数倍もきついだろうが、勝利への確信を胸にがんばってほしい。 [朝鮮新報 2007.7.13] |