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一丸となって新潟への支援を

 新潟県中越沖地震の被災地に入った。柏崎市の被害地域では木造建物が全壊して瓦が落ち、ガラスの破片が散乱していたりする。道は陥没して曲がり、車を走らせると斜めに傾いてしまった。災害復旧隊などの横断幕を掲げた車、自衛隊の迷彩テントなども目立つ。

 被災地の在日同胞たち、18日にようやく電気は点いたものの、余震が怖いという高齢の同胞女性。「タンスがひっくり返って足の踏み場もない」と話す。さらに高血圧で血糖値も高く、視力も悪く困っていた。今は、亡き夫の遺影を抱いて寝ているという。

 そんな同胞女性の家に駆けつけた「総連支援隊」の同胞青年らは、倒れた家具などをほぼ元通りにするなど、一生懸命に家の中を整理していた。

 総連中央からの慰問金が手渡されると、同胞女性の目には涙があふれた。そしてそのまま泣き崩れてしまった。「あまりにもうれしくて…」。はじめは、慰問金を受け取ることを頑なに拒んでいたが、みなに説得されてようやく受け取った。

 あるボランティアは、「人を助けることで自分もいつか助けられるという、そんな思いでこの地にきた」と語った。「総連支援隊」の一人も、「被害を受けた人はみな一緒。こんな時こそ日本の人々と手をつながなければ」と話していた。

 それでも、同胞どうしで苦しい時に助け合えば心の余裕、明日への希望もさらに大きくなることだろう。全同胞が一丸となって、物心両面からの支援事業を展開していくべきだと思った。(東)

[朝鮮新報 2007.7.23]