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各地でサマースクール開催 民族、歴史、友との出会い

日校生ら228人参加

 日校在学朝鮮人学生会の2007年度サマースクール(各実行委員会主催)が東京、東日本、東海、大阪、山口・九州などの各地で開かれた。民族や歴史、友だちなどさまざまな「民族」との出会いを経験した228人の生徒たちは共に笑い泣き、それぞれの思いを語り合いながら熱い夏を過ごした。

▼大阪 「もう一人じゃない」

 近畿地方日校生のサマースクール2007「PRIDE」(主催=日本学校在学朝鮮人学生会大阪、奈良、和歌山ブロックサマースクール実行委員会)が9〜11日にかけてビラデスト今津(滋賀県高島郡)で行われた。

 大阪、奈良、兵庫、京都、岡山の日校生117人が参加、実行委からの呼びかけ−「동무들(トンムドゥル、みんな)、出てこいや!」に応えることで、彼らは「民族」に触れ、その「自覚」を新たにした。

出会いに感謝

互いに再会の約束を交わし、参加者全員で記念写真に収まる

 生徒たちが最初に触れた「民族」は、大阪朝鮮歌舞団の歌と踊りだった。初めて朝鮮の芸術に触れる生徒たちのために、親しみやすさをテーマにした演目で歌舞団朝青班の団員が出演、公演を通して「民族のきずなを感じてほしい」とエールを送った。

 金祥玲さん(高3、岡山)は「リムジンガン」の歌に「涙がこぼれそうになった」と感動していた。

 生徒による文化公演も行われ、演劇、重唱、サムルノリなど、1カ月に及ぶ練習の成果が披露された。

 演劇と重唱に出演した尹亜貴さん(高3、大阪)は「学生会活動を通して成長した自分の姿を見てもらうことによって、みんなの心を動かせればいいと思った。自分が特別なわけじゃない。みんな同じように可能性をもっていることをわかってほしかった」と述べた。

キムチ作り、チェギチャギ、朝鮮舞踊など「民族体験」も行われた(写真はキムチ作りに精を出す生徒たち)

 「今度は自分があの舞台に立ちたい」「地域でも文化公演を開きたい」と、観覧していた生徒たちは、同じ境遇ながら、いきいきとした表情で舞台に立つ出演者たちを羨望の眼差しで見つめていた。

 弁論大会では、日々の悩みや朝鮮人として生きることへの不安と葛藤がさらけ出された。生徒たちは、みなが同じ悩みを持つこと、葛藤が受け止められ、理解されたことに喜びを見いだしていた。そして渇望していた仲間との出会いに感謝し涙するのだった。

 彼らが今、胸に秘めたる「PRIDE」とは「朝鮮人として堂々と生きていこう!」という決意。

 「もう一人で悩まないでいい。本当の自分との出会いをターニングポイントに、まだ苦しんでいる仲間を助けていこう」(学生実行委・李壮司委員長、高2、大阪)と彼らは共に約束し、再会を誓った。(鄭尚丘記者)

▼東京 「自分のこと知ろう」

 東京日校学生会の「サマースクール2007」が6〜8日、栃木県上都賀郡の「あわの自然学園」で行われ日校生、スタッフ、朝高、朝大生ら80人が参加した。日校生たちは民族、歴史、友情について語り合いながら自分の存在をあらためて考えた。

本当の歴史

東京朝鮮歌舞団の公演を見てエールを送り楽しむ参加者たち

 初日は、江戸幕府第4代将軍・家綱の誕生に際し、朝鮮から送られた「朝鮮鐘」がある日光東照宮(栃木県)を回り、朝・日間の交流の歴史の一端を肌で感じた。

 2日目は、班対抗クイズを行い、学校では習わない朝・日間の本当の歴史を学んだ。また、「しゃべり場」では「恋愛」「名前」「在日コリアンが集うこと」をテーマに、朝鮮人として生きていくうえでのそれぞれの思いの丈を吐露した。

 スポーツ大会や班対抗文化公演などで交流を深めた生徒たちは、「みんなで力を合わせる場があまりないからとても新鮮で楽しかった」と笑みを浮かべた。

 そのほかにも東京朝鮮歌舞団の公演、キャンプファイヤーで盛り上がったが、疲れを知らない生徒たちは寝る間を惜しんで語り合った。

 最終日は、学生会のOB2人を招き座談会を開いた。彼女たちは学生会で培ったものはとても大きかったと学生会時代を振り返り、「ここからがスタート」「みんなで協力し合って活動の輪を広げてほしい」と呼びかけた。

熱い 「生き方」

友人やスタッフに悩みを打ち明け、夜明けまで語り合う姿があちこちで見られた

 今回、半数以上が初参加だった。山岸那緒さん(中2)は「普段、朝鮮人との接点がないので、都内の朝鮮人学生が集まると聞いてとても楽しみだった。それに在日朝鮮人のことを知りたかった。クイズで朝・日間の歴史を知り驚きの連続だった」と初参加の感想を語った。

 3日間、生徒たちは笑い泣き、葛藤を克服しながら語り合った。そして本名宣言や朝大への進学を決心した生徒、商工会への就職を希望する生徒、学生会の輪を広げようと決意を新たにした生徒など、それぞれの思いを胸に朝鮮人としての「生」を見つめ直した。

 「来てなかったら絶対に後悔していた」「また必ず会おう」などと笑い合う彼らの輝かしい表情は、これからの学生会活動の発展を物語っているかのようだった。(姜裕香記者)

[朝鮮新報 2007.8.29]