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長野・上田でアジア交流会、同胞ら 朝鮮文化を紹介

民族楽器演奏、ポジャギ教室など

 長野県上田市合併1周年記念、信州国際音楽村開村20周年記念「アジア交流フェスティバル in 上田」が8月23〜26日行われ、総連東信支部をはじめとした長野の同胞らが参加し、民族楽器の演奏やポジャギ教室などを通じて朝鮮の民族文化を紹介した。

生徒の演奏を絶賛

大盛況だったポジャギ教室

 フェスティバルの舞台では、朝青長野の青年らによるチャンゴサークル「チャンヤ」と東信地域のオモニ(母)たちのチャンゴサークル「鼓DONG」、東信地域から長野朝鮮初中級学校に通う生徒たちがそれぞれチャンゴ演奏とサムルノリを披露した。

 同校は10数年間、中央芸術競演大会で連続入賞するなどサムルノリの水準が高いことで知られている。今回も大人顔負けの演奏を披露し観覧者たちも絶賛した。

 また、ソヘグム演奏家の河明樹さん、尹慧瓊さん夫妻と、歌手で作曲家の李綾香さんによる公演もあった。ソヘグムの美しい音色は観覧者たちを魅了し、朝鮮民謡「アリラン」と日本の童謡「赤とんぼ」を掛け合わせた曲が好評だった。

 フェスティバルでは、松本などでポジャギ教室を開く李鳳順さんの特別教室が4日間にわたって行われた。学生から高齢者まで数十人の同胞、 日本人がポジャギ作りに挑戦した。男性参加者もいた。

朝青長野のチャンゴサークル「チャンヤ」

 李鳳順さんは「ポジャギ一つひとつには、それを作った人の心が込められている。娘を嫁がせるときや孫が生まれたときに、女性たちがポジャギを作ってプレゼントしてくれたら」と語る。

 上田市に住む日本人夫婦は、講師の助けを借りながら互いに作ったポジャギをつなぎ合わせて「新作」を造りだした。裁縫をするときは、他人の方向ではなく自分の方向に針を向かせるのだという朝鮮の風習について説明を聞き、「民族の美しい風習を引き継いでいることは良いことだ」と感心していた。

 フェスティバルの期間中、野外舞台では朝鮮の民族楽器演奏と日本古典演劇を組み合わせた音楽劇「四谷怪談」が上演された。音楽劇は南朝鮮の音楽家・元一さんがすべての音楽を作曲し彼のバンド「パラムコッ(風の岬)」が演奏。上田市周辺での公募によって選ばれた一般市民らが出演した。

熱心な同胞たち

 アジア交流をテーマにしたフェスティバルでは、在日外国人の中で人口数が多い在日朝鮮人に期待と関心が集まった。

 これに応え、総連東信支部管下の同胞たちも公演のみならず行事運営に大きく貢献した。ドキュメンタリー映画「ウリハッキョ」も上映し、民族教育を広くアピールした。

 総連東信支部の金国経副委員長は「同胞たち一人一人がとても熱心。一度しようと決めれば必ずやり遂げる人たちだ」と語る。

 とくに女性たちは、朝鮮学校に通う子どもたちが利用するスクールバスの運営費を集めるためにバザーや食品販売などを行っている。

 上田では、10月10日に金剛山歌劇団の公演が行われる。今回は連続50回目となり、期待も大きい。現在、東信支部では公演開催の準備に力を入れている。(李泰鎬記者)

[朝鮮新報 2007.9.10]