「焼肉塾」第1回メニューコンテスト 「正泰苑」が初代グランプリ |
オリジナルメニュー競い合う 同胞若手飲食業経営者研究会(通称=「焼肉塾」)の第1回メニューコンテストが18日、明治屋クッキングスクール(東京都中央区)で行われた。24店舗が参加した予選を勝ち抜いた「正泰苑」(東京、代表=金日秀氏)、「東京苑」(東京、同=秦誠佑氏)、「益市」(京都、同=李忠義氏)、「昇家」(愛知、同=李昇在氏)の4店舗が本選でオリジナルメニューを競い合い、初代グランプリには「正泰苑」が輝いた。コンテストには出場店舗スタッフ、同塾会員など65人が参加。大会後は、東京・新宿の「叙々苑游玄亭」で懇親会が催された。 次世代の朝鮮料理
焼肉塾は、在日朝鮮商工連合会と青商会とのコラボレーションのもと、次世代を担う若手同胞の焼肉店経営者の育成やレベルアップを目的に、2003年2月に発足した。現在32店舗が塾に属している。 今回のメニューコンテストも、今期(5期)の活動方針の一つである「お客様に愛される店を作る」というコンセプトを実践するために企画された。 「肉を使った前菜」を課題テーマに7月25日に朝鮮商工会館(東京・上野)で行われた1次審査には、北は山形から南は岡山まで、24店舗がエントリー、28品が出品された。 その中から「三代目和風ユッケ」(「正泰苑」)、「冷静と情熱のレバ刺し」(「東京苑」)、「トロユッケ」(「昇家」)、「和牛タルタルステーキDE泡コチュジャン」「和牛の湯葉寿司四種」(以上2品ともに「益市」)の計5品が本選に進出した。 本選では上記のメニューに加え、「締めメニュー」も同時に披露、採点された。「正泰苑」が「焼肉屋が焼いた肉の丼 軽いスモークをそのままテーブルへ『焼肉塾バージョン』」、「東京苑」が「和牛ちらし寿司」、「昇家」が「海苔ソバ」、「益市」が「コリコリ肉味噌茶漬け」を出品し、審査委員である同塾会員たちに振る舞われた。
4店舗のスタッフたちは、調理と同時に各々の料理を解説。作り方のポイント、特徴、メリットなど、「企業秘密」とも思える情報まで公開した。 @「インパクト」A「盛り付け」B「味」C「実用性」D「独創性」E「売れる度」の6項目の評価基準で、会員たちがもっとも高く評価した「正泰苑」に第1回大会の最優秀のプレートが授与され、またほかの3店に優秀賞が手渡された。出店スタッフたちは、「コンテストに参加できてメニュー考案の参考になった」と口々に話していた。 グランプリを手にした「正泰苑」の金日秀氏は、料理の盛り付けの大切さを口にしながら「朝鮮料理、焼肉は(盛り付けが)『平ら』になりがちで、『高さ』が足りない。サプライズな演出が必要だ」と会員たちに訴えかけた。そして「みんなが料理に熱い思いを持っている」とコンテストの感想を語った。 ゲストとして参加した「叙々苑」の朴泰道代表取締役は、「無国籍料理ではない、朝鮮料理をしっかりと作ってほしい」と辛口な評価を述べつつも、「(各料理とも)発想がいい。そういう料理が出品されたという意味でも、コンテストは成功ではないか」と述べていた。 「焼肉塾」の李昇在会長は、これから2回、3回とコンテストを続けていけるという自信を持ったと語る。「各店舗に色があって楽しかった。(出品料理を)ヒントにして自分たちの店に持ち帰ってくれればいいと思う」。同時に、「焼肉塾」のレベルアップのためにも、「もっとパイを大きくしていかなければならない」と先を見据えていた。(鄭茂憲記者) [朝鮮新報 2007.9.22] |