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北南首脳対面記念 統一討論会

平和、繁栄、統一の新時代へ

 「北南首脳会談開催記念 祖国統一討論会」が6日、中央大学駿河台記念館(東京都千代田区)で開かれた。

 討論会は咸博・在日朝鮮人平和統一協会(平統協)副会長を委員長とする同討論会実行委員会が主催。各界各層の在日同胞約400人が参加した。

 韓相烈(韓国進歩連帯共同代表)、崔炳模(わが民族一つになる運動本部理事長)、康宗憲(韓国問題研究所代表)の各氏がパネラーとして出演した。

 「北南関係の発展と平和・繁栄のための宣言」(10.4宣言)の朗読、実行委員会の委員および共同代表の紹介、実行委員長のあいさつなどの開会セレモニーに続いて、司会の康民華・平統協広報局長が基調発言を行った。

 康局長は8月に平壌を訪問した自身の体験を中心に、首脳会談開催を前にした現地の雰囲気を紹介しながら、北側が会談開催の「勇断」を下した背景を理解するキーポイントは「黎明」という言葉にあると指摘、北側の先軍政治によって開かれた新たな局面の中で首脳会談が実現したと述べた。そして、北側は10.4宣言を「6.15共同宣言に基づいた統一問題」という視点から理解していると指摘、宣言前文と第1項に込められた意味を強調した。

 続いて各パネラーが主題発表を行った。

 韓相烈共同代表は、朝鮮半島非核化と朝米関係の正常化、朝鮮半島平和構築問題が同時に進展している激動期に実現した首脳会談は、「わが民族同士力を合わせ、朝鮮半島の秩序再編過程に主体的に対応していく意志を全世界に表明した」と、その意義を強調した(写真)。

 崔炳模理事長は宣言を朝鮮半島の歴史的な脈絡の中で分析する必要性を指摘し、▼民族問題の自主的解決意志の表明、▼民族利益優先意志の表明など4つの側面から評価した。とくに、北南関係発展における法制度整備問題に言及した第2項の内容を評価、国家保安法の廃止問題を例に挙げて宣言履行の重要性を強調した。

 最後に発言した康宗憲代表は、「線と面」という概念を使い首脳会談と宣言の意味を分析した。康氏は、「線」が敵と味方を分ける機能を果たす一方、「面」はその内に線を受け入れ、すべての価値を共有すると指摘し、軍事境界線と「北方限界線」を分断を象徴する「線」、西海平和協力特別地帯を「面」だと表現した。さらに、北と南の首脳が今回の会談を通じて「対決のための線ではなく和解と協力の面を設定した」と評価し、「在日同胞社会においても線ではなく面を作る作業をともに進めていこう」と呼びかけた。

 休憩を挟み、質疑応答も行われた。パネラーは客席からの質問に基づき、経済協力、統一方案、宣言第8項などの諸問題について活発に意見を交換した。(相)

[朝鮮新報 2007.11.9]