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スポーツ親善

 激動の2007年。在日スポーツ界もにぎわった。

 朝鮮大学校出身者の活躍は、日本スポーツ界に新風を吹き込んだ。鄭大世選手(23、J1・川崎フロンターレ所属)は朝鮮代表に初選出(6月)、東アジア選手権予選で大活躍しJ1リーグ戦においても点取り屋として定着した。徐吉嶺選手(22、ヤマハ発動機ジュビロ所属)はラグビートップリーグ開幕戦(10月)で初トライ、関係者の度肝を抜いた。李冽理選手(25、横浜光ボクシングジム所属)はA級トーナメント(10月)を制し、11月21日付で日本フェザー級12位にランキング入りした。民族教育を体系的に受け、厳しいプロの世界へと巣立った3選手を支えるものは何か。

 まず、なによりも朝大で育んだ他人を思いやる気持ちが、社会人生活を送り人間関係を築いていくうえで武器となっているようだ。その様子は、同胞とともに周りに多くいる支援者の言葉からも汲みとることができる。

 川崎フロンターレ応援団「川崎華族」の山崎真代表は、「気さくな選手。日朝の架け橋になってもらいたい。政治は関係なしに、サポーターは大世選手の人柄を応援している」と語る。徐、李選手らも同様、周りにこのようなファンが数多い。温かい支持が飛躍への足掛かりとなっている。

 在日同胞を取り巻く状況は依然厳しいが、在日体育人の活躍、そして飛躍は市民レベルにおける朝・日友好親善の一里塚ともなる。支援者と一度握った手と手は、離れそうにないようだ。(東)

[朝鮮新報 2007.12.3]