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不当な政治弾圧、人権侵害を断固糾弾する 兵庫県朝鮮商工会のコメント

 兵庫県警は10日午前8時、兵庫県商工会の阪神経理室室長宅を家宅捜索。これを皮切りに総勢300余人の警官を動員し兵庫県商工会と同阪神経理室への強制捜索を敢行した。同日、兵庫県商工会は常軌を逸した破廉恥な強制捜索を断固糾弾する以下のようなコメントを発表した。

 兵庫県警は、昨年12月に続き、再び「税理士法違反」を口実に、兵庫県商工会に対する大々的な強制捜査を敢行した。

 兵庫県商工会は、自主申告納税制度にのっとり、同胞商工人の円滑な納税をフォローしてきたのであって、県警当局が言うところの、いわゆる「税理士法違反」行為を行ったことはまったくない。まさに今回の強制捜索は、まったくの事実無根な容疑に基づく、言語道断な暴挙である。

 兵庫県警による二度にわたる不当な強制捜索は、まさに法の名を借りた権力の濫用であり、政治的弾圧以外の何ものでもない。ここに朝鮮商工会のイメージを意図的に傷つけようとする警察当局の政治的意図を感じざるを得ない。われわれは、これに激しい怒りをもって断固抗議する。

 朝鮮商工会は、結成時より今日まで、一貫して日本の法を遵守しながら、同胞商工人の企業権および生活権のサポートに努めてきた経済団体であり、このような理不尽な強制捜査を受けるいわれはない。

 周知のように、在日朝鮮人は日本の植民地支配により祖国を追われ、日本への移住を余儀なくされた人々とその子孫であり、日本社会の二重三重の差別のなかで生きる糧を手にするために、相互扶助の精神で朝鮮商工会を結成した。以来商工会は圧倒的多数である同胞零細業者の企業権擁護と企業の発展のためにさまざまなサポートを行ってきた。

 結成以来60年間、朝鮮商工会の正当な活動は、ただの一度も問題視されたことはなく、むしろ、同胞商工人の当然の権利を守りながら、彼らに納税義務の履行を促し地域社会の発展と地域住民との友好親善に貢献してきたとして、日本の多くの方々からも評価と支持を得てきた。

 にもかかわらず、朝鮮の「ミサイル発射」「核実験」を機に、日本政府当局は朝鮮に対する制裁措置を段階的に強め、他方では「法の厳格適用」の名のもとに、在日同胞の基本的人権を踏みにじり、同胞組織を政治的に弾圧する行為を公然と繰り広げている。

 まさに、今回の県警による兵庫県朝鮮商工会への常軌を逸した強制捜査は、それを象徴する政治的暴挙であり、法治国家として決して許されてはならない不当行為である。

 兵庫県朝鮮商工会は、このような公権力による不当な政治弾圧と人権侵害を断固糾弾し、強く抗議する。

 われわれは、広範な日本の方々が、在日同胞商工人の生活と企業権、基本的人権を擁護し、円滑な納税をサポートしてきた朝鮮商工会の正当な活動に対し、変わらぬ理解と支持を寄せてくださることを切に願う。

[朝鮮新報 2007.1.12]