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総連中央・南昇祐副議長 日本政府の対朝鮮独自「制裁」延長で談話

「弾圧と迫害の即時中止を」

日本当局の不当な弾圧に対し、在日同胞の怒りは頂点に達している(写真は3月3日に行われた、不当弾圧を糾弾する中央大会)

 総連中央の南昇祐副議長は10日、日本政府が朝鮮に対する独自の「制裁」措置を6カ月延長する閣議決定を下したことと関連し、談話を発表した。

 談話は、日本政府が朝・日関係を極度に悪化させるとともに、在日同胞の人権と生活を踏みにじる不当な「制裁」を継続する決定を下したことに対し全在日同胞の民族的義憤をもって断固糾弾すると指摘。日本当局の「制裁」措置は事実上、在日同胞をターゲットにして抑圧することを目的にした反人倫的行為であることは明らかだと強調した。

 また、「制裁措置の象徴」として行った人道の船「万景峰92」号の入港禁止により、同胞高齢者と病弱者、障がい者と朝鮮学校生徒など多くの在日同胞に、祖国を訪問するうえで大きな障害が生じていることに触れながら、これは国際法と国際慣例を無視する人道主義に対する重大な挑戦だと非難した。

 談話は、日本当局により一方的に「北朝鮮当局の職員」とされた総連幹部の再入国も禁止されており、多くの在日朝鮮人が再入国の際に差別的な規制を受けていると指摘。日本当局による「制裁」措置は、日本社会において朝鮮人差別と排他の風潮をあおり、とくに朝鮮学校に通う児童らに対する脅迫、暴行、暴言などの迫害が引き続き起きるという深刻な事態を招いていると述べながら、融資の拒否や業界からの排除などの差別的な対応により、在日同胞商工人の経営状態は悪化しており、とりわけ朝・日貿易に携わる商工人は致命的な打撃を被り、廃業に追い込まれていると強調した。

 一方、「制裁」と関連して警察当局が首相官邸の指示に沿って、「北朝鮮に対する圧力を担当するのが警察」「北朝鮮が困る事件の摘発に全力を挙げる」などと不純な政治的企図のもと、不当な口実を掲げて数百人の警察機動隊を動員し、総連と商工会、ひいては朝鮮学校に対してまで強制捜索するというファッショ的な暴挙に出ていることは看過できないと強調。こんにちのように、総連と在日同胞の民族的権利と基本的人権、生存権が蹂躙されたことはかつて一度もなかったと指摘した。

 にもかかわらず、日本当局がまたも「制裁」措置を半年も延長したのは罪の上乗せになる人倫にもとる行為であり、好転する朝鮮半島情勢の推移に逆行する時代錯誤的なものだとして、国際社会からの非難を逃れられないと述べた。

 そのうえで、歴史的経緯からも過去を清算して在日朝鮮人を保護するべき日本政府が、自らの責任を回避するばかりか、在日同胞の地位問題に誠実に対処することで合意した朝・日平壌宣言に違反し、かえって在日同胞の人権と生活権を引き続き踏みにじろうとしていることを決して許さないと強調し、日本政府が「制裁」措置の延長をただちに撤回し、総連と在日同胞に対する弾圧と迫害を即刻中止することを強く求めた。

[朝鮮新報 2007.4.13]