生野初級とチャンポ初等学院児童が交流 「感動を南の人々に伝えたい」 |
1月29日、慶尚北道浦項市にあるチャンポ初等学院韓国古典楽器クラブの3年生から6年生までの児童38人と引率者5人が、生野朝鮮初級学校を訪問した。「演奏を通じて在日の子どもたちに、民族楽器を学んでほしい」との目的などからだった。 南の初等学校の民族楽団が朝鮮学校ではじめて演奏するということで、韓国MBCテレビ局も同行取材で訪れた。訪問団のスタッフに、「なぜ韓国系の学校を訪問しないのか?」と尋ねると、「言葉が通じないので交流が難しい」とのこと。 1時間目の授業参観では、大きな声であいさつする子どもたちにとまどう様子で、元気よく国語の本を読む1年生の授業では、「この子たちは、ウリマルを習って本当に1年も経っていないのか」と感心していた。2時間目を利用して全校生徒参加のもと、相互公演交流会が行われた。
チャンポ初等の公演は、古典楽器のいろいろなタンソ(笛)の公演で、南ではトップクラスを誇るだけあって、とてもすばらしいものだった。 生野初級児童は、朝鮮舞踊の群舞と洋楽器の重奏公演を行った。 チヤンポ初等の校長は、洋楽器で朝鮮のメロディーを奏でる子どもたちの演奏に感銘を受けたようで、「日本の大会で銀賞をとった作品だ」と説明すると、「なるほど」と感心してうなづいていた。 群舞「朝鮮将棋の舞」が始まると、チャンポの子どもたちから歓声があがり、手拍子が起こった。 MBCテレビのディレクターは、あまりの驚きに言葉を失い、感激しているほどが手に取るように伝わってきた。 踊りが終わると、「こんなすばらしい小学生の朝鮮舞踊は初めて見た。北で作られた作品?」と尋ねるので、「すべて本校教員のオリジナルだ」と答えると、「信じられない!」と、その後もなかなか信じてもらえなかった。 「現在、民族教育の芸術は、民族的な感性を守りながら、現代人に合った芸術を追求している。とくに中級部の民族楽器部は、全国のウリハッキョにその名をとどろかせている」と補足すると、ディレクターは、「実は今回の訪問は、民族芸術を朝鮮学校に伝えようとした企画だったが、現実には私たちが、朝鮮学校に対してあまりにも無知だった。民族教育はわが民族の誇りだ。私たちが今日受けた感動を南の人々に伝えられるように、いい番組をつくりたい」と温かい感想を述べた。 名残惜しいのかチャンポ初等の子どもたちは、何枚も何枚もウリハッセンたちと写真を撮り、その後やっと帰路についた。【生野初級】 [朝鮮新報 2007.2.15] |