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米・公立中学校教材 歴史わい曲小説使用を非難 朝鮮教文同などが談話

 米国が、歴史を歪曲し、日本軍による植民地支配の末期に朝鮮人の虐待を受けたとする日系米国人作家の自伝的小説「竹の林から遠く離れて」(南朝鮮版は「ヨーコ物語」)を公立中学校の教材にしていることと関連し、朝鮮教育文化職業同盟(教文同)スポークスマンは3日、朝鮮歴史学学会のスポークスマンは4日、それぞれこれを非難する内容の談話を発表。朝鮮国内のメディアもいっせいに糾弾している。教文同スポークスマンの談話は次のとおり。

 最近、米国が朝鮮民族を冒とくした日本の歴史わい曲小説を中学校の教材として使用している事実が伝えられ、内外で大きな物議をかもし出している。

 「ヨーコ物語」と題するこの本は、日本の敗戦当時11歳であった日本のある戦犯の娘カワシマ・ヨーコという女性が書いた自叙伝的小説で、これには朝鮮人が本土へ帰る日本人を虐待し、性的暴行を加えたかのように記述されている。

 それだけではなく、この本には日本が列強の争奪対象になっていた朝鮮を「桂・タフト協定」などを通じて正々堂々と占領したと記述されている。

 このような途方もない歴史わい曲小説が現在、米国全域の中学校で生徒向けの英語教材として公然と使用されており、果ては南朝鮮の一部の外国人学校にも配布されている。

 これに関連し、米国では朝鮮人生徒が集団的に授業をボイコットしており、朝鮮人父兄は米政府を相手にこの本を教材から排除することを強く求めている。

 一方、南朝鮮の広範な学界と市民、社会団体と言論は、小説にある1945年7月は日本軍が依然として朝鮮半島全域を支配していた時期で、小説の内容は当時の環境と合致せず、とくにヨーコの父は悪名高い細菌戦部隊である「731部隊」の高位将校として敗戦後6年間もロシア極東で獄中生活を送った凶悪な戦犯であるという点を強調し、そのような本を教材として使用するようにした米国を断罪、糾弾している。

 米国が、日本の戦犯の一族が歴史的事実をわい曲、ねつ造して朝鮮民族を悪らつに冒とくした本を中学校の教材として使用しているのは、朝鮮民族に対する耐え難い策謀、愚ろうであり、善と悪、被害者と加害者を逆転させる許し難い反歴史的、反正義的行為である。

 顧みると、日帝の朝鮮侵略と40余年間にわたる軍事的占領は、古今東西のどこにも類例のないもっとも野蛮で凶悪非道な特大型国家犯罪である。

 かつて、日本が朝鮮人民に犯した罪悪の歴史については世界が周知していることであり、米国も決して知らないはずはない。

 にもかかわらず、米国がわい曲、ねつ造された日本の歴史小説を公然と生徒用の教材として使用するようにしているのは、日本人の過去の罪悪を覆い隠し、世論をミスリードして彼らを侵略と戦争の突撃隊として利用するところにその下心がある。

 今回の事件により、米国と日本が対朝鮮侵略策動の悪らつな共犯者であるということがより明白にさらけ出された。

 国内外の全同胞は、1世紀前、朝鮮に対する侵略的共謀、結託で朝鮮民族の運命を残酷にじゅうりん、翻弄した米国と日本がこんにち、再び結託して犯罪の過去を闇のなかに葬り、対朝鮮侵略策動に狂奔していることを絶対に許してはならない。

 南朝鮮の教育者をはじめ各階層は、全同胞と共に朝鮮民族を冒とくした米国と日本の恥知らずな歴史わい曲策動を断固と糾弾し、教科書使用の即刻中止と小説の回収処理および謝罪を求めて強く立ち上がるべきである。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2007.2.10]