top_rogo.gif (16396 bytes)

米・南朝鮮合同の連合戦時、フォールイーグル演習

陸海空で北侵作戦 約3万人の米兵力を投入

 既報のように3月25〜31日、米軍と南朝鮮軍は連合戦時増援演習とフォールイーグル合同軍事演習を行った。今回の軍事演習はその規模と性格、訓練内容において立体的な核試験戦争、予備戦争だったかつてのチーム・スピリット合同軍事演習に代わる戦争演習だと多々、指摘されてきた。今演習は、「根深い反朝鮮敵視政策の発露であり、和解と関係改善の道に入った朝米、北南関係に再び不信と対決の冷たい気運をもたらし、情勢を緊張の局面に向か」わせ、「米国は対朝鮮敵視政策を変えていないということを自らさらけ出した」(労働新聞3月28日付論説)。

「重大な緊張状態」

3月29日、連合上陸演習が行われた忠清南道泰安郡の万里浦海水浴場で演習中止を求める市民ら

 3月26日発朝鮮中央通信が伝えた軍事消息筋の話によると25日、非常発令とともに南朝鮮駐留米軍と海外基地から移動、展開した迅速機動武力であるストライカー部隊、第1軍団第25歩兵師団の武力をはじめ2万9000余人の米軍と南朝鮮陸海空軍が同時に戦闘動員態勢に入り、特殊戦司令部所属の空輸特殊戦旅団と特攻旅団の特攻隊が朝鮮の各道、市、郡別に確定された任務に従って仮想戦闘行動地域に浸透した。

 同演習に先立ち、朝鮮東海に3隻の誘導弾駆逐艦と混成揚陸ヘリ母艦、ドック型揚陸艦、ドック型揚陸輸送船を、朝鮮西海に第7艦隊旗艦のブルーリッジと2隻の誘導弾駆逐艦を、朝鮮南海に大型原子力空母ロナルド・レーガンを中心とする打撃集団など10余隻の戦闘艦船を機動展開させた米軍は、演習の開始とともに空母打撃集団を蔚珍沖の朝鮮東海に機動展開させ、南朝鮮軍海軍第1、2、3艦隊および海兵隊との共同で、連合海上作戦に突入した。

 また、海外基地から機動展開されたF117ステルス戦闘爆撃機、F15戦闘爆撃機、FA18戦闘機と南朝鮮駐留米第7航空軍飛行隊が南朝鮮空軍飛行隊との共同で、空中集中打撃演習を繰り広げた。

 朝鮮半島の周辺に基地を置いている米海空軍武力が臨戦体制に入り、追撃機編隊が日本から南朝鮮の寧越、太白一帯の上空にまで飛来して地上対象物を打撃し、基地に戻る実動演習を行った。

 26、27の両日、南朝鮮軍は合同軍事演習のシステム内で特殊戦司令部所属空輸特殊戦旅団と各軍団特攻連隊の数百のグループに編成された数千人の特攻隊を朝鮮の戦略、戦術的対象物を想定した作戦地域に浸透させて監視、偵察、襲撃、破壊、かく乱行為を働いた。

 これと時を同じくして、南朝鮮軍数個軍団の兵力と戦車、砲兵武力は海外からの武力と南朝鮮駐留米軍との共同で、砲兵火力打撃と地上攻撃作戦演習を強行し、南朝鮮軍兵力と警察、郷土予備軍、各行政機関は南朝鮮全域を作戦舞台にして合同軍事演習を行った。

 27、28の両日、朝鮮東、西海上に出動した米軍海軍艦船と南朝鮮海軍第1、2、3艦隊と5星分艦隊の戦闘艦船は、連合海上作戦と実弾射撃を組み合わせた海上封鎖、打撃演習を繰り広げた。

 混成揚陸ヘリ母艦エセックスと南朝鮮第1海兵師団兵力を乗せた揚陸艦船も28、29の両日、飛行隊と艦砲の支援打撃とともに海岸への上陸作戦演習を行った。

 一方、ロナルド・レーガン打撃集団は朝鮮東海上で80余の戦闘機を相次いで出動させ、朝鮮の重要対象物を打撃して基地へ戻ることを想定した艦載機の離着陸演習を行った。

 同日、米本土と日本に基地を置く第12、5航空軍、米海軍飛行隊と南朝鮮空軍の第8戦闘飛行団を含む6個の飛行団と第15混成飛行団所属F4、F5、F15、F16戦闘爆撃機と、F117ステルス戦闘爆撃機、FA18戦闘機、A10襲撃機、KO1観測機など400余の各機種の航空機はE3指揮機とE2C警戒機の支援のもと、「有事の際」に朝鮮の戦争遂行能力を麻痺させることを狙った空中打撃演習を行った。

 朝鮮中央通信は、同演習により、南朝鮮全域は北侵戦争雰囲気に包まれ、いつ、再び戦争の火が噴くのか予測できない重大な緊張状態が生じたと指摘した。

[朝鮮新報 2007.4.6]