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〈論調〉 産経新聞の「慰安婦」社説は妄言

 産経新聞がまたしても右翼保守勢力の代表的売文紙らしい記事(8日付社説)を載せている。

 公正さと正確さを生命とする新聞の初歩的な報道倫理に反し、歴史的真実から脱して日本軍「慰安婦」問題に対する内外の当然な世論を「誤解」とし、「日本軍が奴隷狩りのような強制連行を行った事実はない」として「根拠の不確かな河野談話」を唱えたのは、歴史を無視した妄動である。

 日本軍「慰安婦」犯罪事実は、世界各国の数多くの被害者と証人、当時の文書、旧日本軍軍人によって明らかになり、今も引き続き露呈されている。

 最近のものとして、「慰安所」設置を軍が指示したということを日本人関係者が認めた記録と、日本軍による「慰安婦」強制動員を立証するオランダ政府の秘密文書が公開された。

 ねつ造と毒舌のベテランである産経新聞が、世界が認めて明らかにしている厳然たる歴史的事実を覆し、「誤解」などと言っているのは奇怪なことである。

 同紙が、有力紙を自称しながら歴史わい曲を主導する右翼保守団体の後援者として活躍しているというのは秘密ではないが、大勢に逆行してまで紙面を汚すのはすでに言論であることを放棄した行為である。

 産経新聞は、否定しても変わらない歴史の真理を再度銘記し、今からでも反人類的な罪悪に対する正しい立場に立つことが再生の道であることを肝に銘じるべきである。(朝鮮中央通信社18日発論評)

[朝鮮新報 2007.4.26]