top_rogo.gif (16396 bytes)

領海侵犯、戦争に拡大しかねない 朝鮮人民軍海軍司令部代弁人談話

 朝鮮人民軍海軍司令部は6月21日、南朝鮮海軍艦艇による領海侵犯が相次いでいることを非難する次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、朝鮮西海海上の緊張した現情勢は時間が経つにつれ険悪な局面に入っている。

 5月初めからエスカレートしてきた南朝鮮海軍艦艇のわが方領海侵犯行為は、6月中旬に至って一日平均7〜8回、最高36回に達している。

 わが海軍のたび重なる警告にもかかわらず無分別に続くこうした侵犯行為は、それがそのまま新たな第3の西海海戦に、ひいては海戦の範囲を超えるさらに大きな戦争に拡大しかねない危険な火種になっている。

 事態の深刻さは、こうした挑発的な海上侵犯が南朝鮮当局の計画的で意図的な措置に従い、朝鮮西海海上に艦船力量を増強して周辺地域に配置された陸海空軍部隊の即応の動員態勢を維持したまま、現地司令官に発砲する権利まで付与した状態で行われているという事実である。

 とりわけ看過できないのは、南朝鮮当局が他人の沖合に侵入して繰り広げる強盗さながらの行為を、不法、無法の「北方限界線」(NLL)を理由にして自分たち側の水域での「正常な海上活動」、今まで管轄してきた水域を守るための「正当行為」であると強弁していることである。

 果ては、西海海上衝突を防ぐための北南軍事会談の場でこっぴどくやりこめられたあげく、帰ってからは領海侵犯行為を即時中止するわれわれの原則的な要求に対し「警告メッセージ」を送っただの、「無理強い」であると抗議しただのと言って、面と向かってはできなかった腹いせをするような稚拙な行為もためらわなかった。

 南朝鮮当局のこうした行為は、事大と屈従が体質化したあまり、誰かの要求にむやみに調子を合わせ、6.15統一時代の流れに逆行して北南関係を再び悪化させようとする政略的な企図の産物である。

 それはまた、朝鮮半島の平和体制樹立問題が日程にあがったこんにち、西海海上不可侵境界線を確定することにした北南合意に背を向け、不法、無法の幽霊線である「北方限界線」を何としても固守しようとする狡猾な企図と関連している。

 南朝鮮当局は情勢を意図的に緊張させることで、西海海上で平和を「定着」させて「衝突の西海」を「平和の海」「繁栄の海」にすると宣布した自らの公式立場が、世論をミスリードするための一種の空言にすぎないということを自らさらけ出した。

 元来、朝鮮人民軍海軍は北南間に西海海上衝突防止問題が論議された当初から、高い警戒心と戦闘的緊張をもって南朝鮮海軍の動きを鋭意注視してきた。

 こんにちの事態は、わが海軍の高い警戒心と革命的原則がまさに正当であったということをそのまま実証している。

 朝鮮人民軍海軍は、われわれの神聖な海に侵入して勝手に振る舞っている南朝鮮海軍艦艇の無謀な行為を決して傍観しないであろう。

 今この時刻にも、われわれのすべての打撃手段は、命中率が徹底的に保証された照準鏡に海上から侵入する大小の目標をもれなく入れて、任意の時刻に水葬する万端の態勢を整えている。

 南朝鮮当局は、われわれの忍耐が正義の怒りに爆発し、たび重なる警告が断固たる行動へと移される場合、歴史と民族の前にその全責任を負うことになるであろう。

 われわれは決して空言をしない。(朝鮮通信)

 【注】朝鮮人民軍海軍司令部は5月9日に発表したスポークスマン談話をはじめ、先月から今回まで計5回にわたり南朝鮮軍の領海侵犯に対して警告、メッセージを送っている。

[朝鮮新報 2007.6.29]