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8.15釜山祝典、北側「不参加」通知

ハンナラ党問題など懸案未解決 総連代表の参加に障害も

 南朝鮮の釜山で開催が予定されていた8.15民族統一大祝典に北側代表団は参加しない立場を表明した。

 近年、祖国解放記念日である8月15日には、民族共同の統一行事が行われてきた。

 6.15共同宣言実践南側委員会は6月、今年の8.15民族統一大祝典を釜山で行い、ここに北側、海外側代表を招待することを決定した。

 しかし、北、南、海外が集う統一行事を6.15共同宣言の精神に沿って開催するうえで一連の懸案問題が浮上、主催団体関係者らの間で協議が行われたが、解決の展望は開かれなかった。6.15共同宣言北側委員会は4日、南側と海外の委員会に「北側が南側地域で開催される8.15行事に参加できなくなった」と通知した。

盛大に行われた開幕式(写真は2005年8月14〜17日に行われた8.15民族統一大祝典)

 8.15行事をめぐる混乱には、6月14〜17日に平壌で行われた6.15共同宣言発表7周年記念民族統一大祝典の期間に起こった事態が影響している。

 南側委員会側がハンナラ党に所属する国会議員のひな壇参席問題を提起、これを取り巻く対立により予定された行事日程が大幅に遅れることになった。ハンナラ党が6.15共同宣言の精神を否定し、反統一行動を行ってきたことは周知の事実だ。

 統一を目指す民族共同の行事が所期の目的を達成するためには、過去の轍を踏んではならないというのが6.15共同委員会北側委員会関係者らの立場だ。

 8.15民族統一大祝典の開催問題を討議するため7月26日、開城で行われた北、南、海外側の実務接触でも北側関係者はこの点について強調した。

 北側は、8.15民族統一大祝典の開催条件としてハンナラ党所属議員がひな壇に上がったり演説しないようにする問題、保守勢力が行事の開催期間、北を刺激するいっさいの行為をしないよう南側当局が事前に対策をたてる問題などを提起した。

 また、南朝鮮当局が総連代表の南側地域訪問に障害を作らないよう南側委員会がそれに該当する措置をとるよう要求した。

 北側は一連の問題が解決されない場合、南側地域で行われる8.15民族統一大祝典に参加できないとの立場を示した。

 海外側もこの実務協議で、保安法によって海外側代表の「入国」を妨害することがあってはならないと主張した。そして昨年、光州で行われた6.15民族統一大祝典のとき、海外側の特定人士を「入国不許可」にしたような事態が再発することがあってはならないと指摘、総連代表の「入国ビザ申請」と関連する問題について南側委員会が必要な対策を講じることを求めた。

 1日、海外側は行事参加に憂慮を示す公文書を6.15共同委員会の北側委員会と南側委員会あてに送った。

 海外側委員会は、行事に一部の海外人士と総連代表が参加できないのなら、今年の8.15民族統一大祝典を、名実共に全民族的な統一行事にすることはできず、そのような条件では今年の行事をわが民族の期待に沿うよう円満に行うことができないと指摘した。

 また、行事が目前にせまっているにも関わらずいまだ、行事の具体的な日程が確定していないことに言及し、このような中で海外の多くの地域委員会から、諸般の準備期間を考慮したとき祝典参加は難しく、北、南、海外側が地域別に8.15行事をそれぞれ開催すべきだとの立場が示されていることについて強調した。

 7月26日、開城で行われた実務接触で北側は、南側が問題解決のための対策を講じ、今月3日までその状況を通知することを求めた。

 しかし南側は期限までに、行事の開催を保障するための対策の内容について伝えてこなかったため、北側は「不参加」の通知を送ることになった。

[朝鮮新報 2007.8.6]