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朝鮮外務省 洪水被害、緊急援助に謝意

引き続き各国から支援

 朝鮮外務省スポークスマンは5日、国際社会が豪雨による洪水被害を受けた朝鮮に緊急援助を提供していることと関連し朝鮮中央通信社記者の質問に答えた。スポークスマンは、「援助は朝鮮の洪水被害を克服し、被害地域の住民の生活を安定させるのに役立つだろう」と述べ、これに謝意を表した。

 スポークスマンは今回の災害により各地で数百人が死亡、行方不明になる人命被害が発生し、24万1000余世帯の住宅が破壊され、9万3000余人が被害を受けたことを明らかにした。

 また、各種の伝染病が発生する危険度が著しく高まった状況で、全国的に560余の病院と2100余の診療所が破壊され、多量の医薬品が流失して被害は深刻化しており、26万8000余ヘクタールの農耕地が冠水、埋没、流失し、今年の農作物生産に大きな影響がおよぶことが予想されていると指摘した。

 スポークスマンは今回、朝鮮が水害を被ったことで国連をはじめ国際機関や中国、米国、欧州連合(EU)、ロシア、オーストラリア、エジプトなど多くの国が医薬品を含め緊急援助を提供していると述べた。

朴外相、EU援助に謝意

 5日発朝鮮中央通信によると、朝鮮の朴宜春外相は、欧州委員会のベニタ・フェレロワルトナー対外関係委員に手紙を送った。

 手紙は、ベニタ委員が、朝鮮が水害を被ったことに関連して深甚なる同情を表し、欧州委員会が人道的協力提供を決定したことに対して謝意を表した。

 また、「このような慰問と協力は相互の理解と信頼を図り、自然災害による後遺症をいやすための朝鮮人民の努力を励ますだろう」と指摘した。

 EUの行政執行機関である欧州委員会は8月28日、朝鮮の洪水被害に200万ユーロイ(約3億円)規模の支援計画を決定した。

南、493億ウォン支援を決定

 南朝鮮の統一部によると、南朝鮮政府は4日、朝鮮の水害復旧支援に要する費用493億ウォン(約60億9600万円)を南北協力基金から支援することを決定した。

 聨合ニュースによると、南北交流協力推進協議会は、493億ウォンを準備するために南北協力基金の運用計画を変更し、人道的な事業費2560億ウォンを450億ウォン増額することも決定した。

 493億ウォンの内訳は、水害復旧用の資材、装備の購入費に374億ウォン、その輸送費と予備費に100億ウォン、国連の支援要請に応じる支援金に200万ドル(約19億ウォン)となっている。

 南朝鮮政府は先月末、水害復旧支援のためにセメント10万トン、鉄筋5000トン、トラック80台、軽油500トン、道路復旧装備20台などを提供することにし、8月10日から朝鮮への輸送を開始した。

 一方、ソウル市は4日、飲料水と医薬品などの支援計画を明らかにした。5日、仁川港を出発した支援物資は飲料水90トン(1.8リットル5万瓶)と抗生剤、消炎剤など3億ウォン(約3700万円)相当になる。

 全羅南道も1日、1億ウォン(約1200万円)相当を支援し、道的な募金運動を行うことにした。同道では、2004年の龍川駅爆発事故、2005年の水害時にも支援を行った。

ベトナムも援助発表

 ベトナム外務省は6日、朝鮮の水害の復旧に向け5万ドル(約580万円)相当の物資を支援すると明らかにした。

 同外務省は、「今回の支援は被害を被った朝鮮が必要な物資を人道主義レベルで提供するもの」だと説明した。

[朝鮮新報 2007.9.7]