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在日朝鮮人の人権と日・朝の平和を考える女性の集い 発言要旨

関東大震災の現代版

 6者会談での日本政府の対応は本当に恥ずかしい。東北アジアで日本がどのような役割を果たしているのか。在日朝鮮人に対する政治的意図をはらんだ人権弾圧に対する、大きな抗議が日本社会では起こらない。この状況は関東大震災の現代版だ。在日朝鮮人問題はわれわれの問題だ。私たちが立ち上がらなければならない。在日朝鮮人の体験を聞いて知らなければならない。在日朝鮮人の人権問題を自身の人権問題として考え、ともにたたかっていこう。(清水澄子・I女性会議常任顧問)

日本の政策論議必要

 東北アジアを安定的な地域として築くためにまず通るべき関門は日朝問題だ。安倍首相の「従軍慰安婦」問題をめぐる発言は右傾化を意識した発言だ。拉致問題では朝鮮の責任を追及するが、自身らの(戦争犯罪)行為は「ホロコースト(ナチスドイツ下で行われたユダヤ人虐殺)否定論」と同じ論法で否定している。これまでの日本の対朝鮮政策は(懸案問題)解決のためではなく、朝鮮に政策転換をさせる圧迫政策のように見える。日本がなぜこのような政策をとるのか、より具体的な議論がなされるよう望む。(李鍾元・立教大学教授)

過去の謝罪、補償を

 総聯中央の康永官元財政局長の犯罪事実はなかった。あの裁判は在日朝鮮人の証拠、証言は信じないという前提で行われた裁判だった。

 立場は違っても、人権は共通の問題だ。だから、在日朝鮮人の人権侵害を自身の人権が侵害される問題として受け止めなければならない。

 日本は拉致問題に敏感になりながら、アジアで犯した犯罪についてはきちんと総括していない。日本は(過去の犯罪に)本気で謝罪、補償すべきだ。拉致問題解決と国交正常化の必要性は違う問題だ。(吉峯啓晴弁護士)(文責、編集部)

[朝鮮新報 2007.3.30]