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〈論調〉 展望暗い改造内閣

 さる8月27日、日本の首相安倍が大幅な内閣改造を断行した。

 今回、安倍が大幅な内閣改造を断行したのは、さる7月29日に行われた国会参議院選挙で自民党が大敗し、政権運営において混乱が生じたことに関連すると言える。

 厳しい国内政治情勢の打破を模索したすえに安倍が決心したのが大幅な党役員人事と内閣改造である。

 安倍は今回の内閣改造を通じて政権運営を誤って自民党が参議院で主導権を奪われた責任から逃れ、自分と自民党政権へ注がれる非難を払しょくし、もう一度「新しい出発」をする機会をもたらそうと企んだ。

 安倍は多数の閣僚を更迭して第2次内閣を発足させたが、別に期待できるものはないというのが世論と観測筋の一様の見解である。

 安倍政権下で自民党が民心を失って参議院で主導権を奪われたのは、閣僚たちのスキャンダルや失言も一定の作用はしたが、基本は安倍自身の誤った対内外政策によるものである。

 安倍は、「生活向上」を願う国民の意思と要求に背を向けて「美しい国づくり」構想と「戦後レジーム(体制)からの脱却」「拉致問題解決」などを自分の政権の最重要課題として提起し、「平和憲法」の改悪、対朝鮮敵視政策などに執着することにより、内では民心を失い、外では周辺諸国との関係を最大に悪化させた。

 内閣改造後の翌日、安倍は記者たちに「新しい内閣は実際に、着実に『美しい国づくり』に向けて政策を実行していく『政策実行内閣』ではないかと思う」と述べたが、改造後の初閣議では「新内閣では政治や行政に対する国民の信頼を取り戻すことはもとより、国民との対話を重視して改革の影の部分にきちんと光を当てることが必要である」と前言と矛盾することを言った。

 これが本質的に、新内閣に対する国民の歓心を買おうとする美辞麗句にすぎず、実際において、自分の政策的構想である「美しい国づくり」をそのまま推し進めるということであるのは明らかである。

 そのため現在、日本では安倍新内閣が国民の然るべき支持を得られずにいる。

 内閣改造後、新たに起用された閣僚たちに対する社会的支持率を問う緊急世論調査が行われたが、「期待していない」との見解をもつ人々が回答者総数の52.4%に達したという。

 政界でも第2次安倍内閣に懐疑的な気運が色濃い。

 安倍新内閣にとって最大の政治争点となるのは、今年11月に期限切れになる「テロ対策特別措置法」(テロ特措法)を、はたして延長することができるかということである。もし安倍内閣がこの法律を延長できない場合、政権にとって甚大な打撃になるというのは明白な事実である。

 問題が深刻であるだけに、安倍の側近はいち早く「テロ特措法」の期限延長に関連して「民主党と協議する場をもって延長の実現に努める」などと言って民主党の主要党職者たちに秋波を送っている。

 これについて民主党は、「民主党のことをわかっていないのではないか。法律を延長したいという内閣の方がむしろ大きく変わらなければならない。堂々と政治の局面で勝負していく」と「テロ特措法」延長に断固と反対する立場を明らかにして安倍政権に圧力をかけている。

 アナリストたちも、今回の内閣改造の余波で内閣支持率がある程度上昇しているが、それは一時的現象にすぎず、今後、支持率は引き続き下降し、今後の衆議院選挙で再び敗北することを願わない自民党内で安倍退陣の要求がいっそう強まるものと見通している。

 このように、安倍が権力を維持しようと内閣を改造したり党役員人事をしているが、その前途は依然として暗い。民心に背を向け、権力欲にかられた集団には決して明るい未来がないということを安倍は認識すべきであろう。(「民主朝鮮」6日付)

[朝鮮新報 2007.9.12]