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片言の英語で意思疎通 金日成総合大学学生らと交流

「いいイメージない、個人は別」

金日成総合大学文学部の学生たちと交流した日本の大学に通う学生たち

 8月21日、金日成総合大学文学部の学生たちと交流した。祖国訪問中の在日本朝鮮留学生同盟代表団と一緒だった。

 私たち訪朝団の「日本についてどう思うか」という質問に、報道学科3年生のリ・ポンヒャンさんは「テレビで総連が弾圧されているのを見た。日本は100年来の宿敵だ」と答えた。ただ、日本人に会ったのは初めてで「日本当局に良いイメージを持っていないが、(個人は)会ってみたらいい人だ」と答えた。

 創作学科1年生チョン・スクさんは「(わが国の)芸術祭に尽力している日本人もいる。親善的でなければならないし、仲良くしようと思えばできる」と述べた。リさんは、米朝関係については「核抑止力を持ったので米国は相当われわれを恐れている。金正日総書記の先軍政治のあるかぎり、戦いに必ず勝つであろう」と答えた。

平壌の街角で出会った風景

 2人と交流した訪朝団の学生の一人は「記念撮影のときに『日本は宿敵』と言っていたリさんが腕を組んできてすごくうれしかった。チョンさんとは片言の英語で話した。お互いに興味津々だったと思う。また会いたい」と感想をもらした。

 また、将来労働新聞記者を目指している報道学科のリョ・ウンハさんと交流した訪朝団学生は「日本の印象を聞こうと思ったが、否定されることが怖くて聞けなかった。結局、肌の手入れや恋愛についてなど、友だちと話すような他愛もない話題になってしまったが、自分と同じような感覚を持っていることがわかって、今回一番の思い出になった」とコメントした。

リ・ポンヒャンさん(左)とチョン・スクさん

 ほかの報道学科女子学生2人は、大学生活について「勉強が楽しい。政府が文房具まで支給してくれるからアルバイトする必要はない」と述べた。「在日朝鮮人をどう思うか」という質問には「同じ民族なので親しみがある。日本人は差別せず仲良く住むべきだと思う」とも答えた。

 日本のマスコミの朝鮮わい曲報道のせいで、一度だけの訪問で朝鮮を受け入れることはなかなか難しい。

 訪朝後、学生たちは「朝鮮は貧しくて自由のない国だと思っていた。しかし、実際は自由な部分が多く、貧しさを特別感じることもなかった。日本のメディアが報じる朝鮮の姿は正確ではないと確信することができた」「尊敬する人の肖像画を飾る行為自体はよくあることのはずだ。

身を乗り出して話し込む朝・日の学生たち

 おそらく朝鮮以外の国で行われていてもあまり気に留めないだろう。肖像画の存在一つ取ってみても『北朝鮮』というだけで敏感になりすぎている自分に気づかされた」などと感想を話した。

 他国を理解するには何回も足を運ぶことが大切だ。朝鮮と互いがより自由に行き来できる状態(国交正常化)を一刻も早く成し遂げなければならないし、そのために一番大事なのは日本が「過去の清算」をきちんと行うことだ。

 朝鮮人民から認められる日本にするように、それぞれがんばりたいというのが、訪朝団の共通認識である。(森類臣、同志社大学大学院社会学研究科メディア学専攻)

[朝鮮新報 2007.9.19]