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〈北南首脳対面〉 日本各界人士 お祝いのメッセージ

日本はますます蚊帳の外

吉田康彦 大阪経済法科大学教授

 金正日・盧武鉉両首脳は、8項目からなる「南北関係の発展と平和・繁栄のための宣言」に署名、盧武鉉大統領は4日、訪朝の旅を終えた。この共同宣言は、朝鮮半島非核化、緊張緩和、そのための経済協力について広範な合意を確認しているが、北朝鮮(共和国)が韓国を朝鮮戦争終結の交渉当事者として公認した点に最大の意義がある。

 宣言は、「南北は軍事的敵対関係を終わらせ、朝鮮半島における緊張の緩和と平和を保障するために緊密に協力していく」として、「3者または4者の首脳が半島で会談する」ことを提唱しているが、3者は南北と米、4者は南北米中を意味し、北が南を同格の当事者と見なしている。「3者会談」ないし「4者会談」は1990年代にジュネーブで数回開かれた経緯があるが、北は、韓国を交渉当事者と認めず、会談は全く進展しなかった。

 朝鮮戦争は半世紀以上も休戦状態にあるが、これを恒久的平和条約に変え得るのは朝米両国のみであるというのが従来の北の立場だった。北は今回柔軟に対応し、南北米中の4者の「枠組み」を承認、朝鮮半島非核化を今後、この4者で進めていくことを確認した。拉致に固執して6者協議の進展をも阻害している日本は、今後ますます蚊帳の外に置かれることになろう。

[朝鮮新報 2007.10.17]