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最後まで統一願う

「自伝大木金太郎」出版に尽力 太刀川正樹さん

 「自伝大木金太郎−伝説のパッチギ王」をこのほど講談社から出版するために尽力した。「韓国日韓スポーツ新聞の連載があまりにもおもしろかったので、ぜひ、日本にも紹介したかった」と語る。翻訳も担当した。

 朴正熙政権がねつ造した74年の民青学連事件に巻き込まれ、不当逮捕され、20年の懲役刑を宣告されたこともある。その後もジャーナリストとして日韓問題などをテーマに旺盛な取材、執筆活動を展開してきた。そうした現代史との稀有な接点と歴史的視点があったからこそ、この大木(本名=金一)の波瀾万丈の物語に着目し、日本と朝鮮半島の両方の人々に熱く愛された格闘家の人生に光を当てることができたのだ。

 太刀川氏によれば、大木の夢は、一つは力道山の故郷である北を訪れ、その家族と会うことであり、力道山が強く願っていた南北統一の実現に力を尽くすことであったという。健在であれば、その夢はまちがいなく実現したに違いない。

[朝鮮新報 2007.2.12]