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朝・日交流の歴史を絵本に

ウェブ絵本をHPに公開した 金床憲さん

 今年の干支は「ブタ(猪)」。

 手の平サイズのピンクのブタのマスコットを取り出して、「ブタは金運を招くと言われている。背中に刻まれた北斗七星はあなたを守ってくれる」と笑顔で話す。

 「在日の子どもたちと世界をつなげたい」との願いから、大阪・生野に百済文化のテーマパークを作ることを思い立つ。「W杯を機に、日韓が急速に接近する一方で、朝鮮バッシングが猛烈に繰り返されている。嫌韓流も然り。真の交流のためには、渡来文化を知らねばならない。そのためのツールとして、テーマパークが必要だと考えた」。

 東京から何度も大阪に足を運び、生野のコリアタウンに協力を求めるが全く相手にされなかった。それでも何かできることを…と、自力で絵本の制作に取りかかる。大阪・猪飼野の歴史を題材にしたウェブ絵本(第1話「猪甘津猪飼野1600年」、第2話「生野長者の1400年」)をホームページ(http://www.up-v.com/ehon.htm)に公開した。絵本は朝鮮語と日本語の2カ国語で公開し、縦6センチ、横9センチ、32ページのミニチュア絵本も作成。絵本は、各種イベントなどで無料配布し、ハングル版2000部を「韓国でまく予定」だという。

 内容は、朝鮮半島と日本の交流の歴史を1匹のぶたが案内するというもの。大阪・鶴橋を舞台に、その昔、朝鮮半島(百済)から渡ってきた技術者たちや王仁博士の物語などを展開する。

 「在日が多く住む所は渡来人が暮らしていた地域と重なる」。24日には、「大阪の百済を訪ねる自転車巡り」を計画している。

[朝鮮新報 2007.3.6]