top_rogo.gif (16396 bytes)

大阪学生会文化公演 「ともに歩こう、チョソンサラムへの道」

手をつなぐことで民族を確認

出演者全員が指導員とともに

 第13回大阪学生会文化公演が3月21日、飛鳥人権文化センターで行われた。5年ぶりの公演に約550人が来場した。

 公演のテーマは「ともに歩こう、チョソンサラムへの道」。28人の生徒らが出演、互いが手を取り合い朝鮮人としての歩みを力強く続けるには、同胞愛、民族愛が不可欠であることを訴え、確かめ合った。

 サムルノリをオープニングに、歌と踊りが披露された。出演者は約2カ月間の練習成果を発揮し喝采を浴びた。「手を取り合うことで、明るい未来を輝かそう」という強いメッセージは見るものを圧倒し、さわやかな感動を与えた。

 学生会OB、大阪朝鮮高級学校生徒らの友情出演もあった。

 創作劇「ともに歩こうチョソンサラムへの道」は生活の断面と、学生会活動の一場面を描くことで等身大の生徒たちの葛藤、主張を表現した。

 過去のいじめられた経験から「朝鮮人であることを捨てた」主人公(李大作、生野東)の閉ざされた心が学生会、朝青メンバーとの出会いから「本名宣言」へと発展、氷解していくさまはまさに学生会の醍醐味であり、彼らの多くが経験した一場面であった。橋渡し役に朝高生(李福姫、東淀川)が登場したことも興味深い。劇中、彼らは「自分の弱さを朝鮮人のせいにすること」なく「スタート地点は互いに違えど、朝鮮人であることに気付いたとき、(その事実を)受け止めて生きていこうとしたときが本当のスタートだ」と述べ、「力を合わせて壁を越えていこう」と話し、出演者の総意を代弁した。

 公演はテーマソングである「ソンチャバポジャ!(手をつなごう!)」の合唱でフィナーレを迎えた。

 出演者を代表し朴泰義さん(生野南)があいさつした。朴さんは「朝鮮人としての自分に自信を持つことができた。今は胸を張って共に手を取り合い歩むことで何も怖いものはないと言える」と声を詰まらせた。彼の脳裏には5年間の学生会活動がよぎっていた。歴代の先輩から教えられたこと、伝えられたことをカタチで表現できたことが今、何よりもうれしかった。

 そして、「公演はターニングポイントで、朝鮮人として生きる本当のスタートはこれから。仲間を信じて同胞社会に恩返ししていきたい」と力強く語った。(丘)

[朝鮮新報 2007.4.2]