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「朝鮮通信400年特別展」 京都・高麗美術館 会期27日まで

 京都の高麗美術館で今、朝鮮通信使来日400年を記念する特別展が開催されている。

 豊臣秀吉の朝鮮侵略(1592年〜1598年)により、日本と朝鮮との国交は一時断絶したが、1607年に徳川政権によって国交が回復した。その際に来日した朝鮮通信使は日本文化のなかに大きな足跡を残した。朝鮮通信使の来日に際しては対馬宗家が両国の間を取り持ち、その外交を一手に引き受けた。日本と朝鮮が交わした外交文書は両国の体面を保つため、宗家によって偽装されるなど、歴史の裏舞台では壮絶なドラマが繰り広げられた。

馬上才図(江戸時代 18世紀中期)

連日多くの人が高麗美術館を訪れている(4月28日)

 今回は偽造された国書を中心に高麗美術館所蔵の通信使関連資料のほか、京都大学博物館などの協力で、「朝鮮国王国書」などの最重要文書なども展示されている。また、通信使の一団としてやってきた画員が書き残した墨画や通信使の京都での行列の姿をあらわした「洛中洛外図屏風」、通信使をかたどった日本の郷土人形も見どころのひとつだ。

 江戸時代の日本と朝鮮との深いつながりに触れる貴重な機会。会期も残りわずか、高麗美術館朝鮮通信使来日400年記念特別展の観覧を勧めたい。

 ■ 会期 〜5月27日(日)
 ■ 開館時間 10時〜17時(入館は16時半まで)
 ■ 休館日 毎週月曜日
 ■ 入館料 一般800(640)円、 大高生600(480)円、 小中生400(320)円
 ※()内は20人以上の団体料金
 ■ 主な出展作品 朝鮮国王李琿国書(1617年、京都大学総合博物館蔵)
 洛中洛外図屏風(江戸時代中期、渡辺美術館蔵)
 李賀騎馬図 金有声筆(1764年、建仁寺 両足院蔵)
 京都御所東方公家屋敷群出土朝鮮通信使人形(江戸時代中期、京都市考古資料館蔵)
 朝鮮通信使郷土人形(江戸時代後期、さがの人形の家蔵)
 朝鮮通信使屏風(1996年 版画家 木田安彦 作)

[朝鮮新報 2007.5.18]