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記憶しよう、戦争の真実を

日朝友好展に出品 歌人 梅田悦子さん

 横浜で開かれていた第45回日朝友好展で、元小学校教師・梅田悦子さん(63)の日本軍性奴隷被害女性たちをテーマにした「記憶しよう! 戦争の事実を!」と題する短歌38首が披露された。

 98年、被害女性のハルモニたちが暮らすソウルの「ナヌムの家」を訪問した時の衝撃を詠んだ歌―。

 「髪白くイヤリングつけしハルモニは冷たきスイカにてもてなしくれぬ」

 「日の丸をナイフで突き刺す絵をかくは十五で『慰安婦』にされしハルモニ」

 「日の丸の船に拉致さるるチョゴリ着る少女を画きてハルモニが泣く」

 44年、横須賀生まれ。ずっとそこで暮し、基地の町、横須賀から世界を見据え続けてきた。94年には第1歌集「ヨコスカ−戦争が見える」を出版した。

 日朝友好展には、かつての日本の戦争責任と向き合い、アジアの被害女性たちと交流している市民たちと出会い、アジアの戦争被害者たちを訪ねる旅に行くようになってから詠んできた作品を出品した梅田さん。

 「アジア諸国をめぐると日本の戦争の爪あとがいたる所に残っている。フィリピンのある村の被害者の話を聞いていたとき、大勢の村人に日本が犯した残虐行為を口々に非難されたことがあった。日本人は過去の戦争で傷ついたアジアの人々の声を聞こうとしない。耳を澄ませて、耳を傾けなければ」と静かに語っていた。

[朝鮮新報 2007.6.12]