兵庫で27日、ピアノリサイタル開く 朝大・盧相鉉教授に聞く |
卒業生と音楽を共有したい 27日、兵庫県立芸術文化センターで開かれる「盧相鉉ピアノリサイタル」を前にして準備に余念のない同教授を朝鮮大学校に訪ねた。 5歳頃から10歳離れた兄の影響で、オルガンを始めた。本格的にピアノを習うにつれ挫折したり、ほかの楽器を試みたりするが「ピアノは音楽の基礎。やっぱりピアノが楽しい」とピアノに専念した。朝鮮大学校芸術科(現音楽科)を卒業後、同大学校で教べんを執り続けて38年目。フランスへの留学経験も持つ。 朝鮮の交響楽団、南朝鮮の指揮者、日本のオーケストラとのジョイントコンサートなど舞台経験も豊富。今回のリサイタルは、近畿地方に住む朝鮮学校の生徒たちの前で朝鮮の曲を演奏してほしいとの要望が父母や教員らから出されたことがきっかけで催されるようになった。多様なジャンルで組曲を含め「しだれ柳」「ピアノのための散調」「ノクターンOP9−2」など10曲以上が演奏される予定。 同大学校教授、副担任の傍ら在日朝鮮学生ピアノコンクール審査委員長を務める盧教授は「厳しい練習、訓練が結果を伴う」と授業や学生指導の合間を縫って、毎日5〜6時間ピアノと向き合っている。 ピアノに携わるうえでやりがいを感じる時は「年に2回の試験で課題曲を生徒たちが立派に弾いた時」。「若い頃と違って体力も落ち、舞台に上がると緊張もする。ピアノを思い通りに弾けた時」と話し「今、すでに緊張している」と笑った。 今の夢は「音楽科の卒業生たちと共に北と南の大学生、同胞たちと私たちの音楽を共有できる場を設けたい。そしてかなえば外国でも公演できればと思う」と語った。 リサイタルに向け「精一杯演奏する」と意気込み、「指が動くかぎりピアノを弾き続ける」とピアノに対する熱い気持ちを語った。(姜裕香記者) [朝鮮新報 2007.7.7] |