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くらしの周辺−輝け!「休日のアッパ」

 「アッパ、あのさー」と初級部3年生になる長男が耳元で何事か囁き始めた。よく聞いてみると日曜日にクラスメートを呼んでパーティーをやりたいという。それも1人や2人ではなく、合計14人もの「大部隊」になるというではないか。隣にいた妻は一瞬「ウッ」と口ごもったが、元来人を集めて料理を振る舞うのが好きな私は「よしっ」と短く答えて早速メニューを考え始めた。当日の朝、誰よりも早く起きて仕込みに精を出す私を見た妻や息子たちは、「アッパ凄い」を連発していたが、私はそれに応えるように忌野清志朗が歌った名曲「パパの歌」を口ずさんでいた。というより歌詞を勝手にアレンジして「休みのパパは〜いい汗かいてる〜♪」とか「休みのパパは〜光ってる〜♪」などと何度もリフレインしていたのである。

 アッパ世代の方はご存知であろうが、この歌の正式な歌詞はたとえ休みの日にはグータラしていても職場で真剣に働いている「昼間のパパ」はカッコイイんだゼという内容である。家族から粗大ゴミ扱いされている世のお父さんたちにとって、この曲は「積年の鬱憤」をスカッとはらしてくれるまさに「傑作」なのだ。

 しかしよく考えてみると、平日の昼間のパパなんて子どもたちには滅多にお目にかかれるものではない。それよりも子どもたちにとっては「休日のパパ」こそが「普段のイメージ」なのであり、休みの日こそアッパたちは子どもにいい所を見せるべきだと思う。キャッチボールでも、釣りでも何でもかまわない。「アボジ会の一日労働」ならなおさらグッドなのは言うまでもない。(慎栄根、朝鮮大学校教育学部助教授)

[朝鮮新報 2007.7.28]