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枝川のうた −鄭喜成−

 母国語は詩人にとって祖国そのもの
 日帝下でも詩人はウリマルを守りぬいた
 解放の年に生まれ
 ウリマルを習い 詩をつくり
 生涯子どもたちに国語を教えてきた

 だが 私にはまだ
 やるべきことがあるようだ
 国を失い言葉を失うということは
 全てを失うということ
 自分の名前、自分の言葉を失わなければ
 何処にいようが祖国はあるのだ
 ああ、いとおしいわが祖国

 私は今日 枝川で見た
 日本のなかに祖国があったのだ
 枝川の子どもらの屈託のない笑顔のなかに
 ラリャロリョ 統一への希望が輝く
 私にはまだ
 やるべきことがあるようだ

 オンラインニュース「プレシアン」

 (2007年7月16日)

 チョン・ヒソン

 1945年慶尚南道昌原生まれ。ソウル大学国文科卒。70年東亜日報新春文芸に当選し登壇。81年第1回金洙暎文学賞受賞。詩集に「踏青」「暮れゆく川でスコップを洗い」「ひとつの想いがもうひとつの思いへ」など。民族文学作家会議理事長。現在ソウル市麻浦区の崇門高校で教壇に立つ。詩人は今年6月、「枝川朝鮮学校支援募金」共同代表として同校を訪問した。(選訳、康明淑)

[朝鮮新報 2007.9.19]