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女性同盟埼玉結成60周年記念 金剛山歌劇団公演「黎明」

組織フル回転、底力発揮、女性同盟が主催 1200人が観覧

 女性同盟埼玉結成60周年を記念して8日、さいたま市浦和区の埼玉会館大ホールで同女性同盟主催による金剛山歌劇団埼玉公演「黎明」(同実行委=金栄淑委員長)が行われ、日本市民、同胞ら1200人が観覧した。

 器楽演奏「黎明」で幕を上げた公演では、男声重唱「鴨緑江2千里」、器楽と舞踊「響鼓楽」、舞踊「十五夜」、民俗舞踊「仮面舞」、3人舞「ハナ−ひとつ」などが披露された。

71人の実行委

実行委員長に劇団員から花束が贈られた

 女性同盟埼玉県本部・李栄淑委員長によると、1947年9月24日の結成以来輝かしい歴史を誇る同女性同盟では、60周年を機に@金剛山歌劇団公演の主催、A対内外祝賀宴の実行、B沿革史作成、C1泊2日の旅行の4つの目標を掲げ、5つの支部と25の分会を活性化してきた。金剛山歌劇団埼玉公演には、「在日同胞にとって厳しい状況の中、芸術を通じて、在日同胞と日本の市民たちの友好を深めたい」との女性たちの想いが込められている。

 公演実行委員会には、分会長を含む71人の専任・非専任役員が含まれている。「経費節約のため、宣伝活動は女性同盟の人脈をフルに使って口コミで行った。『同胞再発掘運動』と相まって実行委員らが『全戸訪問運動』の先頭に立ち、同盟員はじめ親戚、知人の民団、未組織同胞、南朝鮮からのニューカマー、日本人などに知らせ、チケットを売った。観客動員は、これまでの女性同盟活動の実績でもある」と李委員長は述べた。

 財政的な面では総連本部および支部の協力もあり、埼玉県下の全組織が女性同盟60周年を祝う金剛山歌劇団公演を支えた。総連埼玉県本部・安泰斗総務部長は、「このご時世、歌劇団公演の広告をもらいに行くだけでも大変なのに、プラス朝鮮の水害支援のカンパまで頼めるのは女性同盟だけ。その底力にはただ頭が下がる」と話した。

 また、金栄淑実行委員長も、「定期大会後、短い期間内に分担を細かく振り分け、きっちりと仕事をした。同胞女性らの責任感ある活動が公演成功の原動力になった」と誇らしげに話した。

「やればできる!」

早朝から準備に取り組む女性たち

 各支部役員たちは次のように話す。

 趙由美・南部支部副委員長(非専任)は、「情勢は厳しいけれど女性は強い。南部支部では広告を女性同盟6つの分会に振り分けて集めた。同時に朝鮮水害支援のカンパも呼びかけた。チケット販売は目標の3倍を達成。北南首脳会談の実現で、同胞たちは意気揚々としている。家事や社会活動に忙しい女性たちだが、公演実現に向けて、普段より熱心に活動した。公演の成功は、女性たちに『やればできる!』という自信を与えた」と語った。

 西部支部は埼玉では一番大きな中部支部にくらべ、その規模が10分の1程度の地域である。朴淑美総務部長(非専任)によると、同支部では、チケット販売目標を最初に達成。役員たちは、広い地域を2倍、3倍力を振り絞って回った。

 「未組織の人を探せば多いだろうけど、まずは組織からこぼれそうな人たちとつながることに重点を置いた。中でも今大会で初めて常任委員になった川越分会長の姜嘉連さんの活躍がすばらしかった。1世たちとのつながりを多く持つ姜さんは、活動を通して夫が愛国運動に尽力する意味がやっとわかったと話していた。1世から3世までの同胞女性のつながりをこれからも大事にしたい」

観客の感想

 公演を見た観客たちは、みな、満足そうな表情を浮かべていた。

 郭智賢さん(63、川口市)は、「北も南も民族はひとつ。歌と踊りからそれが伝わってきたのが一番良かった」と話し、李慶華さん(29、大宮市)は、「仮面舞が凝っていておもしろかった。歌はもっと新しいものが聞きたかった」と話した。また、40代の日本人男性は、「思想性も芸術性も水準が高く、大変感動した。南北首脳会談が開かれ、統一へ向けた動きが進展していることを喜ばしく思う」と感想を述べ、別の日本人40代男性は、「『黎明』、女声独唱、チャンセナプ独奏、『雪竹花』、どれもすばらしく感動した。女声同盟はじめ在日の方々の熱い想いを受け止め、日朝友好のためにともに力を尽くしていきたい」と感想を残した。

 また、同日夕、埼玉会館ラウンジで、「朝・日親善祝賀宴」が盛大に開かれ、李栄淑委員長があいさつをした。

 李委員長は、47年9月、産声をあげた同県本部の60年の道のりを振り返りながら、女性解放と愛国事業の発展に大きく貢献したと述べ、今後も「わが民族同士」の精神にもとづいて、県下の同胞女性を結束させるうえで、力を尽くしたいと決意を新たにした。(金潤順記者)

[朝鮮新報 2007.10.17]