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合唱コンサート「隣人と友に〜隣人と共に〜」 観客らの感想

「美しく迫力ある演奏」

 10月27日、東京・青砥のかつしかシンフォニーヒルズでアジアの平和と共生を願う合唱コンサート「隣人と友に〜隣人と共に〜」が開かれた。コンサートでは、作曲家の林光、池辺晋一郎、金学権さんが自作曲のタクトを振った。金学権作曲「スニのための鎮魂歌」(詩・許南麒)は、広島で原爆の犠牲となった12歳の少女を描いたもの。また、池辺晋一郎作曲「海の墓標」(詩・芝憲子)は山口県長生炭鉱水没事故を、林光作曲「空と風と星と詩」(詩・尹東柱)は、植民地時代、九州で獄死した朝鮮の詩人、尹東柱を描いたものだ。観客らの感想を以下、紹介する。

金学権作曲「スニのための鎮魂歌」

 ●人々の故郷を思う気持ち、大地や海の美しさ、人の中にある豊かさが歌につつまれて心に響いてきました。私の知らなかった事実、歌によってはじめて知った故人の思い、心に刻んでおかなくてはならないと感じました。
 すてきなコンサートでした。
 これからも感謝する気持ちを大切にしたいと思います。(Y・H)

 ●バリトンソロ、すばらしかった。胸にせまってきました。
 美しいメロディーは、かえって心にしみて悲しくなるものですね。
 女性合唱、きれいでした。(無記名)

 ●正直、聴いていてつらかった。美しく迫力のあるすばらしい演奏だったと思いますが、始終苦しい思いでいっぱいでした。
 「そこまで言わなくても…」と心の奥で思ってしまったのは、何も知らず今を生きる自分の甘さかなとつくづく感じました。
 考えなければならない義務感を再確認しました。(T・O)

拍手を送る観客

 ●ぼくはスニと同じ12歳です。
 学校で平和について勉強しています。
 インターネットで調べていたらこの事(コンサート)を知りました。
 今まで被爆したのは日本人だけと思っていたら、朝鮮から無理やり連れて来られた人も被爆してるなんて、びっくりしました。
 学校の友だちや先生にこの事を知らせたいと思いました。(R・I)

 ●日朝友好の架け橋として意味のあるコンサートだったと思います。
 戦後60年以上たった現在でも忘れてはいけない、語り継いでいくべき事実をあらためて実感しました。
 このコンサートがさらに発展してくれることをお祈りいたします。(無記名)

 ●合唱がすばらしかった。
 とくに日本の方々、それもまだ若い女性たちが日本と朝鮮の暗い過去について唄うことに感動しました。
 こういう文化交流が行われる過程で、朝・日両国の人々の心が通い、友情が生まれると思います。
 感動をありがとう! ご苦労さまです。(P)

林光作曲「空と風と星と詩」

 ●どの曲もそれぞれにすばらしいものでした。
 言葉がわかるストーリー性のあるものは、アリランの美しいメロディーとともに泣けてきます。
 今後も、平和のためには、このような企画が大切だと思います。
 ありがとうございました。(無記名)

 ●今日ははじめての曲ばかりでした。とても貴重なひとときでした。「海の歌」にはじまる曲も心に染み入りました。
 重くつらいことを美しく聞かせていただきました。
 忘れてはならない大切なこと、私もこれから歌っていこうと思います。
 感謝!(無記名)

[朝鮮新報 2007.11.7]