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金剛山歌劇団公演「黎明」終幕、神奈川 1300余人観覧

民族色あふれる舞台

 5月17日の東京公演を皮切りに、日本各地を回った2007金剛山歌劇団アンサンブル公演「黎明」が13日の神奈川公演、16日の京都公演で幕を下ろした。16日までに延べ38公演、4万1000余人の同胞や日本市民らが観覧した。祖国統一の実現と同胞社会の繁栄、朝・日関係改善の願いを込めた今年の公演は、民族色あふれる斬新な演出で、絶賛を浴びた。

学校支援チャリティー

器楽と太鼓「響鼓楽」

 13日、神奈川公演(主催=金剛山歌劇団神奈川公演実行委員会)が川崎市の川崎教育文化会館で行われた。公演を全絹枝同公演実行委員長をはじめ、神奈川朝鮮学園を支援する会・阿部浩己代表、同胞や日本市民ら1300余人が観覧した。

 今回の公演は、「神奈川県下朝鮮学校を支援するチャリティー公演」として催された。公演に先立ち、全実行委員長より県下の朝鮮学校へチャリティー金が渡された。続いて阿部代表があいさつをし、「日本社会における朝鮮学園の処遇は、私たちが『偏見と憎悪ではない、共生と平和を希求する新たな社会観・世界観』をもちうるかどうかの最大の試金石になるのではないか」と述べた。

 器楽合奏「黎明」で幕を上げた第1部では、女声独唱「栄えある祖国」、女声重唱「手と手をつないで」、チャンセナプ独奏「リョンガンキナリ」、男声独唱とコーラス「舟歌とソーラン節」、楽器と太鼓「響鼓楽」が披露された。

 第2部は、民俗舞踊「パラの舞」、男性3人舞「男寺堂舞」、「朝鮮舞踊基本動作」、独舞「雪竹花」、民俗舞踊「仮面舞」、3人舞「ハナ−ひとつ−」、農楽舞「統一アリラン」で華やかに幕を閉じた。

 公演を観た50代の日本人女性は、「一言、すばらしかった。とくに、フィナーレの『統一アリラン』は、みなさんの輝く笑顔に私も胸がはずんだ。朝鮮半島が統一する日が早く来ればと思う」と感想を述べた。

妨害をはねのけ

 今年のツアー公演は、日本当局の反朝鮮、反総連策動に煽られ、露骨な妨害が目立った。宮城と岡山では、いったん会場の使用を許可しながら、市側が「会場使用不許可処分」を下した。この不当な扱いに実行委が提訴、裁判所は会館使用を認めた。

 また他の地域でも、当日に公演を妨害しようと右翼が会場の周辺で騒いだりするなどしたが、各地の同胞や支援者が団結し妨害をはねのけ、公演を成功させてきた。

 李龍秀団長は、「同胞社会を取り巻く情勢が厳しい中、各地方の実行委員をはじめ同胞たちが、試練に打ち勝ち公演を成功に導いててくれた。私たちは、朝鮮民族の情緒と伝統美のすばらしさを在日同胞と日本市民らの間によりいっそう広め、理解を深めるとても重要な役割を担っている。来年も、私たちを待ってくれる人たちに、より水準の高い舞台を観覧してもらえるように努めたい」と感謝の言葉を述べた。

 12月の公演は、そのほか大分(4日、大分県立いいちこグランシアター、1200余人)、栃木(7日、栃木県総合文化センター・メインホール、1100余人)、福島・郡山(11日、郡山市文化センター、1100余人)、京都(16日、京都会館第一ホール、1300余人)の4カ所で行われた。

 また22〜24日からは、ソウルで舞踊公演「北の名舞」が予定されている。(姜裕香記者)

[朝鮮新報 2007.12.17]