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〈第85回全国高校サッカー選手権大会 大阪朝高アラカルト〉 一家18人で応援 昨年、心臓の大手術で生還 高蘭姫さん

「勇気もらった」

孫の趙尚熙選手の活躍に笑みがこぼれる高蘭姫さん(右端)とその家族(前列18人)

 大阪朝高応援席の最前列には、この日活躍した趙尚熙選手(背番号8、3年生)のハルモニ高蘭姫さん(76)はじめ家族18人が陣取って、懸命な声援を送った。

 高さんは昨年2月心臓病で倒れ、11時間の大手術、11リットルに及ぶ輸血に耐え「奇跡的に生還」した身。このとき何度も見舞い、目に涙を溜めながらハルモニを力づけたのが孫の趙選手だった。

 「練習の合間に駆けつけて励ましてくれた本当に優しい子や。みんなのお陰で助かった命。前向きに生きないとアカン」という思いで、大阪の予選では孫の試合に4回も足を運び、ついに全国選手権大会の横浜・三ツ沢球技場にもやってきた。

 この日応援に駆けつけたのは大阪から趙選手の両親・趙成敏、文陽子夫妻、埼玉に嫁いだ三女の金英存、文陽順夫妻、青森からかけつけた四女の文陽愛さん、五女の文陽月さんと生後9カ月の赤ちゃんも含む家族18人。

 大阪出発の前にあいさつに訪れた趙選手に前もってお年玉を渡し、「気張ってや」と声をかけ、家族の東京での滞在費を全て引き受けた肝っ玉ハルモニ。

 試合で負けはしたものの、大阪朝高の気迫あふれる試合に「力強いエネルギーをもらった。新春も同胞たちみんなで元気でがんばっていくで!」と破顔一笑した。(粉)

[朝鮮新報 2007.1.10]