女子サッカー さらなる飛躍を、今年はW杯と五輪予選
【平壌発=李泰鎬記者】昨年12月にドーハで行われた第15回アジア競技大会で優勝した朝鮮女子サッカー選手らは現在、今年9月のFIFA女子世界選手権(中国)と北京五輪予選突破に向け、練習に励んでいる。
「覚悟」と「信念」
チョン・ミョンヒ選手
ドーハ・アジア大会で優勝し凱旋帰国した選手たちのなかでもっとも注目を集めたのが、ゴールキーパーのチョン・ミョンヒ選手だ。日本との決勝戦で120分間ゴールを守り抜き、PK戦でも鋭敏な判断力と敏捷な動きで2つのシュートを弾き、チームの優勝に貢献した。
チョン選手は、大会に、「覚悟」と勝利への「信念」をもって臨んだという。
「人よりボールを蹴るのが下手なのでゴールキーパーを選択するしかなかった」というチョン選手。「ゴールを閘門だと思え」という父親の口癖を胸に、国内で高い評価を受けられる選手として技術を磨いてきた。
決勝戦でのPK戦について、チョン選手は次のように語る。
「PKは心理戦。日本の選手は最初から自信がなさそうに見えた。5つのシュート全部を止めようと思った」
また、「何があっても最後まで守らなければならない。その覚悟が、すべてのボールを止められるという自信と勝利への信念を持てた理由だ」とチョン選手は語る。
世界の頂点目指し
リ・クムスク選手
アジアサッカー連盟(AFC)の2006年度最優秀選手に選ばれたリ・クムスク選手は、朝鮮と他国の違いについて次のように指摘した。
「朝鮮と日本、中国、南朝鮮を比べると技術的にはほぼ同じレベル。しかし、私たちが優勝できたのは、総書記と人民たち、海外の同胞に喜びを報告しようとの一心で戦ったからだ」
決勝戦は、「序盤からきつかった」と選手らは振り返る。実力チーム日本が相手であったこともあるが、中国との準決勝が延長戦までもつれこみ、その疲労が残っていたからだ。選手らは、ドーハのスタジアムに集まった同胞応援団の熱い声援に奮い立ち、「人民たちが見ている。海外同胞が私たちの勝利を信じている。必ず勝たなければ」との思いで臨んだ。
リ選手は、「昨年の成績に満足せず世界の頂点を目指し、まい進していきたい」と語る。
チョン選手も「祖国の期待に応えたい」と決意を述べた。
[朝鮮新報 2007.1.17]