top_rogo.gif (16396 bytes)

世界アマ囲碁選手権 朝鮮の国号、国旗使用禁止を指示 日本政府が国際囲碁連盟に圧力

 5月末に日本で開催される第28回世界アマチュア囲碁選手権大会で朝鮮の正式国号と国旗、国歌を使わないように日本政府が大会主管団体である国際囲碁連盟に圧力をかけていた事実が明らかになった。

 朝鮮民主主義人民共和国囲碁協会が2月13日に国際囲碁連盟あてに送った手紙(英文)によると、国際囲碁連盟は1月31日、朝鮮囲碁協会にファクスを寄せ、日本外務省が連盟に対してこのような措置を取る旨の誓いを文書で提出するよう指示していた事実を朝鮮側に通知してきた。

 朝鮮囲碁協会は、日本政府のこのような措置を強く非難し、国際囲碁連盟に対して日本当局がこの指示を撤回するよう適切な措置を取ることを要請した。

 日本当局は、朝鮮国旗の代わりに朝鮮囲碁協会の旗を使用し、国歌の使用禁止を指示しているが、同協会の旗など存在せず、大会全期間にわたって国歌が演奏される場面もない。日本側の要求は不当なだけでなく、的外れでもある。

 全文は次のとおり。

 われわれは貴方の1月31日付ファクスを通じて、5月28日から31日にかけて日本で開催される第28回世界アマチュア囲碁選手権大会の期間中に国際囲碁連盟がわが国の国号、国旗そして国歌を使わないという誓約を文書で提出することを日本外務省が指示していたことを知った。

 われわれは、日本外務省が囲碁という競技を自らの政治的目的に悪用するため、国際的に公認されている国号である朝鮮民主主義人民共和国(DPR Korea)の代わりに「北朝鮮(North Korea)」と呼び、わが国の国旗の代わりに朝鮮囲碁協会の旗を卓上に置き、わが国の国歌を使わないことを要求するのは極めて不当で卑劣な行動だと思っている。これは貴連盟の慣例とも全く異なる。

 これは、誰もがいかなる差別も受けることなく競技に平等に参加できるというオリンピックの原則に反し、また「国際囲碁連盟は政治及び宗教的目的を持たない」と明記されている連盟規約の2条2項にも抵触する。

 そして「国際頭脳スポーツ協会」(International Mind Sports Association)の名前で国際オリンピック委員会(IOC)に加入するために積極的に働きかけている国際囲碁連盟のイメージに暗い影を落とすことになる。

 国際囲碁連盟が現在、数十の会員国を網羅している国際競技運営団体としての性格を逸脱し、このような政治的命令に容易に従うことによって、自らの会員国が選手権大会参加の決断を下すことができないという脆弱性を持っていることに対してわれわれは不快に思っている。

 国際囲碁連盟は、IOC憲章と連盟規約に従っていかなる外部からの圧力や影響も受けず、自らの尊厳と独自性を守って国際スポーツ組職としての任務を遂行することが強く求められている。

 朝鮮囲碁協会は親善、連帯、フェアプレーの原則で勝者を決める囲碁競技を自らの政治的目的に利用しようとする日本外務省の不当な要請を断固として拒否する。われわれは、国際囲碁連盟が日本外務省にこのような要請を撤回するよう適切な措置を取ることを期待する。

[朝鮮新報 2007.2.26]