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国際アマチュアボクシング協会会長が初訪朝

シカゴ・世界アマチュアボクシング選手権 ビザ発給など全面協力明言

 国際オリンピック委員会(IOC)の加盟団体である国際アマチュアボクシング協会(AIBA、1946年創立)のウー・チンクォ(Wu Ching-Kuo)会長(IOCメンバー、台湾)、常建平副会長(中国ボクシング協会会長)、トゥン・シウ補佐官が4月28日〜5月1日朝鮮を訪問した。朝鮮民主主義人民共和国ボクシング協会副委員長の李学宰・在日本朝鮮人ボクシング協会会長(アジアボクシング連盟テクニカルディレクター)が同行した。国際機関でもあるAIBA会長の訪朝は初めてのことだ。

相互協力など協議

朝鮮オリンピック委員会の文在徳委員長らと談話するAIBA会長一行(左)

 AIBA会長一行は4月28日、平壌入りし大マスゲームと芸術公演「アリラン」を鑑賞した。ウー会長は「今まで何度もオリンピックのすばらしい開会式を見てきたが、『アリラン』のような感動的ですばらしい公演を見たのは初めて。このような芸術公演は朝鮮以外の国ではできないだろう」と感想を述べた。

 翌29日には錦繍山記念宮殿をはじめ、万景台、チュチェ思想塔、凱旋門を参観し、朝鮮ボクシング代表選手の練習場である平壌体育館、平壌体育大学などを訪れた。

 その後、一行は朝鮮ボクシング協会を表敬訪問し、林景萬会長(貿易相)、李学宰会長、リ・ムンミョン書記長らと今回の訪朝目的、AIBAの事業内容、朝鮮のボクシング界発展のための相互協力などについて話し合った。夜には、高麗ホテルで朝鮮ボクシング協会による晩さん会が催された。

朝鮮IOCと対話

ボクシングの朝鮮代表選手らと記念撮影

 30日、一行は妙香山の国際親善展覧館を訪れたあと、朝鮮オリンピック委員会を表敬訪問した。

 朝鮮オリンピック委員会との話し合いでは、AIBAが今年10月に米国・シカゴで開催する世界ボクシング選手権大会(オリンピック1次予選)への朝鮮代表選手の参加問題が討議された。席上、AIBA側から朝鮮代表選手らにビザを発給するようシカゴ市長、オリンピック組織委員会に要請したことが報告された。

 また、ウー会長は2008年北京オリンピックへの北南統一チームでの出場に向け、IOC会長と南朝鮮のオリンピック委員会委員長から、それぞれの意向を委任されたことを明らかにした。

 これに対し、文在徳委員長(体育指導委員長)は、統一チーム結成に向けた北南体育会談などこれまでの協議の経緯について説明した。そして、IOC、南のオリンピック委員会にも提起したとおり、同問題の解決に向けた朝鮮の立場は揺るぎないと強調し、朝鮮が考えている原則的な方法論について詳しく言及した。

 朝鮮の具体案を初めて聞いたというウー会長は、IOC、南のオリンピック委員会に問題解決への要請を再度行うと約束した。

百聞は一見にしかず

 訪朝日程を終えた一行は1日、平壌を出発した。

 ウー会長は、「訪朝前、いろいろと朝鮮のことを勉強してきたつもりだった。しかし、金日成主席と金正日総書記を戴く朝鮮人民らの姿を目のあたりにして、印象ががらりと変わった。朝鮮のことを知るためには、実際に訪朝し自身の目で見なければならない」などと感想を述べ、「百聞は一見にしかず」だと、たびたび強調していた。(写真、資料提供−李学宰・在日本朝鮮人ボクシング協会会長、文責−李東浩記者)

[朝鮮新報 2007.5.16]