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第25回サッカー春季大会 東京朝中、準決勝で敗退

選手権大会への出場権獲得

準決勝で敗れたものの選手たちにとって大会は貴重な経験をもたらした。

 第25回東京都中学校サッカー春季大会、最終日(20日)、大井ふ頭中央海浜公園第1球技場(品川区八潮)で、準決勝、決勝戦が行われた。3回戦を勝ち上がった東京朝中がこれに出場、準決勝第2試合で帝京中と対戦した。なお、準決勝に進出した4校は7月23日から開催される「東京都中学校総合体育大会(サッカー競技)」兼「東京都中学校選手権大会」への出場権を獲得している。

 「のびのびとプレーしてこい。」

 金龍徹監督の声を背に選手はピッチに立った。「出来すぎ」と監督が言うほど、過去3戦を上り調子で勝ち上がってきた選手たちである。早い時間に自分たちのリズムに乗り、持ち味を出し切ったその先に勝利は待っている、はずだった。相手ゴール前でのプレー時間も長く、決定的な場面も何度かあったがゴールは遠く、なにかかみ合わない、そんな中、前半終了間際に失点してしまう。そして後半に再び1点を失う。

 これでやっと流れが変わり、チームに「声」が戻ってきた。声を出しながらのプレーで、全体の動きが修正されていった。加えて勝利への気迫が戻った。終了間際に波状攻撃から1点をもぎ取り、なんとか同胞たちの応援に応えた。1−2での敗戦、「覚醒」するには遅すぎたが、選手たちは貴重な経験をした。

 「2失点で目が覚めた。勝利という明確な目標をみんなが持ち、心をひとつにすることがなによりも大事だった。必死なプレーが出来ないと勝てない。」と許亮選手(MF,3年)は涙を拭った。そして夏の大会では必ず勝つと語った。

 金監督は選手にこそ「死ぬ気でやらなければこれより上には上がれない」と檄を飛ばしたが、「1点を返したプレーは気持ちのあるいいプレーだった。それだけにチームの色が出せなかったのが残念だ。」と話した。

 まずは1回戦突破を目標に東京朝中は夏の選手権大会に挑む。(鄭尚丘記者)

[朝鮮新報 2007.521]