U−17W杯出場の朝高2選手 在日代表の誇り胸に活躍誓う |
【平壌発=文・姜イルク記者、写真・盧琴順記者】国際サッカー連盟(FIFA)主催のU−17(17歳以下)ワールドカップ・南朝鮮大会(8月18日〜9月9日)に出場する朝鮮代表チームに東京朝高サッカー部の姜京學(DF)、安柄俊(FW)選手が参加している。両選手は7月18日に現地入りし、朝鮮代表チームに合流した。7月30日に最後の練習試合を終え、チームは現在、フォーメーションの確認など最終段階の調整を行っている。姜京學、安柄俊両選手は、「在日朝鮮人の代表、朝鮮の国家代表としてがんばる」と活躍を誓っている。チーム一行は7日平壌を発ち、リーグ戦第1、2試合が行われる朝鮮半島最南端、済州道に向かう予定だ。 プレッシャーずしりと
姜京學、安柄俊両選手は、さる4月26日から5月8日まで在日本朝鮮人年代別サッカー代表選手団の一員として平壌を訪れ、合宿に参加。今年開催される各年代別世界大会を視野に入れた選手選考も兼ねたこの合宿で高い評価を受け、代表に選ばれた。 本大会に参加できる選手は21人。今回2人がチームに合流した当初、朝鮮の代表候補選手は「たしか26人いた」という。自分たちの合流によりさらに多くの選手が代表から漏れた事実を2人は目の当たりにした。両選手は、チーム内の「無言のプレッシャー」を感じたという。しかし同時に、「在日朝鮮人の代表、朝鮮の国家代表という自覚をもってがんばる」という決意を新たにした。 チーム合流から間もない7月21日、U−21朝鮮代表との練習試合で2人はそろって後半戦に出場した。二人とも呼吸が合わず、実力を発揮できなかった悔しさを口にしていた。チーム合流直後は、朝鮮の監督、選手らの言葉が早くて聞き取れず、意思疎通がうまくいかなかったという。 こんな二人によく声をかけて気を使ってくれたのは、さきの合宿で知り合ったリ・サンチョル、カン・グクチョル、パク・クァンリョン選手ら。時間が経つにつれ、朝高選手らはすっかりチームに溶け込んでいった。 監督、「スピードある」 朝鮮の選手らの印象について二人は、口をそろえて「メンタル面の違い」を語る。同じ17歳でフィジカル面に大きな差は感じないというが、精神面の強さには驚いた様子だった。 今回、姜京學選手には「19」、安柄俊選手には「16」の背番号が与えられた。惜しくも先発メンバーには入れないようだ。が、2人に対しアン・イェグン責任監督は、「スピードがある」と評価している。 安選手にとって済州道は、祖父の生まれ育った故郷でもある。「こういう形で初めて行けてうれしい。また、世界大会に出場できることをとても光栄に思っている。朝鮮の名をとどろかすのに貢献したい」。 姜選手は、「選ばれた以上は堂々とたたかう。世界大会に出場できるのは自分一人の力ではない。いろいろと支えてくれた関係者の期待に必ずこたえたい」と決意を語った。 [朝鮮新報 2007.8.3] |