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世界選手権制したケ・スニ選手 すでに気持ちは08年へ

北京五輪に向け新たな決意

 【平壌発=文・姜イルク、写真・文光善記者】「世界柔道選手権大会の終了直後から、2008年北京オリンピックへと向かう私のすべてが始まった」

 9月中旬、ブラジルで行われた2007年世界柔道選手権大会女子57キロ級で優勝し、4連覇を果たした朝鮮のケ・スニ選手が北京オリンピックに向け新たな決意を披瀝した。

 9月21日、祖国に凱旋したケ選手は現在、2008年北京オリンピックに向け始動をはじめ、一方で国内記者らの取材をこなす忙しい日々を送っている。

女王健在を示威

 世界柔道選手権大会は、ケ選手が昨年2月に「リ・ミョンス体育団」柔道監督のキム・チョル氏と結婚して以来、初めて出場した国際大会だった。

 ケ選手は「金日成賞」を受賞し、労働英雄、人民体育人称号を持っている。そんなケ選手にとって、今回の選手権出場には、周辺から憂慮と心配の声が少なくなかったという。

 「結婚もしたし功績も残したのになぜまだやるのか、競技で負けたならどうするのかと、まわりから言われた。しかし私は総書記の愛と配慮、人民らの信頼と期待に応える一念だった」

 ケ選手は事実、家庭を持ち年齢も重ね、結婚前のような柔道だけに専念できる環境にはなかった。

 しかし夫が背中を押し鼓舞してくれ、力を与えてくれたと振り返る。夫の話になると満面に笑みが浮かんだ。

 「夫は柔道専門家だし、私を一番に理解してくれ、楽にさせてくれる。夫が支えてくれていなかったら、正直しんどかったはず。だから若い選手たちも手こずる練習に打ち勝つことができた」

 猛練習を消化してきたケ選手は、体育部門関係者らとともに家族に歓送されながら平壌を発った。

 競技では連戦連勝。大会までなりをひそめていたケ選手だったが依然、世界柔道女王としての健在ぶりを全世界に示威した。

 今回の優勝で、1996年アトランタオリンピックでの金メダルを合わせると、5回の世界大会優勝を記録した。

決勝進出に感慨

 今回、選手権決勝を前にケ選手の感慨は深かったという。

 「厳しくしんどい練習に打ち勝ち、ここまで来た。総書記に11年前、5個の金メダルを獲得し、喜びの報告を必ずするという約束を守る瞬間が迫っていた。必ず一本で勝つと心に決めていた」

 スペインの相手選手は、2007年度ヨーロッパ選手権覇者で、オリンピックと世界選手権で順位圏に入る戦績を持つ老練な選手だった。

 しかし、ケ選手はこれまで一度も相手がどんなに強くても恐れたりひるんだりしたことはなかったという。

 「勝つためには技術、肉体、戦術など、たくさんの要素があるが、第一は思想であると考えている。たくさんの人々が私を見て、天性の技術と肉体を持っているというが、私はどちらも違うと思っている。これまでりっぱな成績を残してこられたのは、総書記が与えてくれた胆力と度胸、愛と配慮の産物であると思う」

目標に変化なし

 5個の金メダルを獲得することで、約束を守ったケ選手。「忠誠心に限界はない」と語り、北京オリンピックで6個目の金メダルを狙っている。

 「私はいつも、アトランタオリンピックで優勝したときの心情で練習している」

 ケ選手にとって、オリンピックには特別の思い入れがあるようだ。

 ケ選手はアトランタで、国際大会に華麗なる登場をした。その後、世界選手権で4回優勝したが、オリンピックでの優勝はない。

 2004年のオリンピックが終わった直後からは、世界選手権が眼中にないかのように、北京オリンピックでの優勝を公言してきた。

 ケ選手は自信満々に話す。

 「目標はひとつ。北京オリンピックでの優勝。この目標に変わりはない。必ず獲得したい」

北京で共に喜びを 在日同胞にメッセージ

 異国の地で、自己の尊厳と栄誉を守り生きることは簡単ではないでしょう。

 総連活動家と在日同胞らが、しっかりと組織を守っている姿をテレビ、新聞で見ながら、私も力と勇気を得ています。その姿を糧に、倍の努力で練習できたといっても過言ではありません。

 今後も総連と在日同胞らが組織を固守し発展させてくれるものと信じています。私も在日同胞らと心を一つにして練習に打ち込み、北京オリンピックで必ず金メダルを獲得し、優勝の喜びをともに分かち合えればと思っています。

[朝鮮新報 2007.10.3]