〈秋田わか杉国体〉 水泳(競泳) |
全国決勝の水面目指して
競泳競技(9月30日〜10月8日、秋田県立総合プール)には京都朝高・蔡知怜選手(1年)が出場した。2日の少年女子A200メートル平泳ぎでは予選タイム10位で決勝に進めなかった。また、少年女子A400メートルメドレーリレー(予選1日、決勝2日)の京都チーム平泳ぎ泳者として参加し、チームは決勝で7位となった。 「しなやか感」ただよう蔡選手は少年女子A200メートル平泳ぎで2分34秒13を記録し、それまでの自己ベストを2秒以上縮めた。同時に京都高校記録(2分36秒00、3月4日現在)も塗り替えた。 それでも蔡選手の表情に満足感は一切ない。プールから上がり順位を再度確認すると、涙があふれ流れた。 今夏のインターハイよりもひとかきの回数を減らした大きな泳法で、後半にばてにくくなった。インターハイ後から手の使い方の練習に努力を注いだという。 序盤で抑え、後半にスピードを上げていく泳法も今大会で発揮できた。着実に身についているようだ。 メドレーリレー決勝前、京都府チームの応援団を見つけては、チームメイトと談笑しリラックスしていた蔡選手。 メドレーリレーのチーム選手は蔡選手よりも年上。そのためか、高3の選手には「めっちゃかわいい」などと温かく見守られている。先輩らは「キックが強いしセンスもある」「(200メートル平泳ぎで)10位だし今後が楽しみ」などと話す。またこの間、「在日だなんて考えない。ふつうに接している」という仲の良さも自然だった。 「インターハイとの違い」は京都府の代表としてともに上位を狙う仲間が身近にいることだ。一方、大会ごとに親や学友、所属する京都ファミリースイミングスクールの友だちからの激励は、蔡選手の原動力となっている。 常に目標としている「全国大会決勝」の水面で、満面の笑みが浮かぶその日が待ち遠しい。(李東浩記者) [朝鮮新報 2007.10.10] |