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開幕戦で逆転のトライ ヤマハ発動機ジュビロの徐吉嶺選手

朝大出身初のラグビートップリーガー 華々しいデビュー飾る

 10月26日に開幕したラグビートップリーグで、朝鮮大学校出身初のトップリーガーが華々しくデビューした。徐吉嶺選手(22)だ。

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前半41分、左コーナーからトライを決めた

 徐選手が所属するヤマハ発動機ジュビロは、ヤマハスタジアムで行われた10月27日のリーグ初戦、対トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦に臨み、26−20(前半10−7)で勝利。この試合に11番ウイング(WTB)で出場した徐選手は前半41分、左コーナーで相手選手を引きずりながら逆転トライを決めた。

 「逆転トライだったので、めちゃくちゃうれしかった。大歓声のなか、泣きそうだった。雄たけびを上げて叫んでしまった」と徐選手。レギュラーで出続けることが今後の目標で、「結果を残していきたい」と意気込む。

 この日、徐選手の勇姿を家族らが見守った。徐選手によると、「ほめられると思ったが、もっとトライを獲るようアボジに言われた」そうだ。

 試合後、徐選手は大勢の記者団に囲まれた。「ニューヒーロー誕生」を予期させる光景だったとチーム関係者は話している。また、「今年の目標は日本一、タイトルを取ることしか考えていない」と決意を語るヤマハ監督は試合後、「ウイングの徐選手はトライを奪う嗅覚がある選手。初トライを決めたことで、今シーズン、ブレイクしてほしいと願っている」(トップリーグオフィシャルサイトより)とコメントしている。

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朝大ラグビー部初のトップリーガー・徐吉嶺選手

 徐選手は今春、朝大を卒業しヤマハに入団した。在日同胞の期待を背に、レギュラーとして大きな第1歩を踏み出した。愛知県名古屋市出身で、持ち味はスピード。ボールをもらったときのハンドオフ(タックルにくる相手選手を片手で突き放すプレー)を得意とする。チーム内では「ぶんた」の愛称で親しまれている。2007年度新加入選手の記者会見(4月3日)では、「徐吉嶺です。武器はスピードだと自分で思っています。そのスピードを生かしてひとつでも多く試合に出て、ヤマハを日本一にできるようがんばっていきたいと思います」と決意表明している。

 トップリーグは、来年2月3日まで14チーム総当りのリーグ戦を展開。上位4チームがプレーオフで優勝を争う。(李東浩記者)

※写真はいずれもヤマハ公認ファンサイト「トラジュビ」清水氏提供。

[朝鮮新報 2007.10.30]